litterae_vol.71
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大阪のベッドタウンで育ったので、自然に囲まれているわけではありませんでした。小学生から高校生までは、普通の野球少年で、当時からしたら、今の自分なんて想像もつかないですね。親元を離れたかったんです。離れるなら、できるだけ遠くに行こうと考えて、北大を志望しました。水産学部を選んだのは、机に向かう勉強よりフィールドワークの方が楽しそうだと思っただけなんですが、入学してみると、海に詳しく、海が好きな同期が多くてビックリしましたね。2022年12月30日、NHKの特集番組「白銀の大縦走〜北海道分水嶺ルート670キロ」の主人公が人々の心をとらえた。2022年2月に宗谷岬から襟裳岬への分水嶺を63日間で連続踏破する前人未踏の挑戦を成し遂げた野村良太さん。自然を相手に人間の可能性に挑んだ創造的な勇気ある行動をした人などに与えられる「植村直己冒険賞」を史上初めて国内の登山で受賞した野村さんに北大生時代の思い出などについて語っていただいた。―どのような幼少期を過ごされていましたか。―北大の水産学部を目指した理由も「自然に憧れて」ではないのですか。まだ、誰も見たことのない景色をめざしてLitterae Populi Vol.71  22NOMURA Ryouta登山家・登山ガイド|水産学部卒業|野村 良太

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