ンのように使われていくものではないでしょうか。寳金皆が探している気がします。伊藤り、AIが人と調和する世界が理想かなと思います。鉄腕アトムのように日本は早い段階からフィクションという形でそのような世界を描いてきましたよね。寳金は先行して実現できるかもしれないですね。7月に出版された著書も、ぜひ拝読します。本日はありがとうございました。今は、AIにできない事をAIにできない事というよAIと調和する社会を日本ターなどあらゆるソフトを販売していましたが、唯一、「歌を歌うソフト」はなかった。ヤマハさんがその技術を開発したと聞き、それを基に当社で商品化したのが2004年の「MEIKO」という初代のソフトです。初音ミクは、2007年に開発した3番目のボーカロイドなんです。寳金 が初音ミクだったのでしょうか?伊藤が、大きいのはYouTubeなぜ爆発的にヒットしたのいくつか要因がありますやニコニコ動画の登場です。こうした動画共有サイトでクリエイターが作品を発表できるようになり、初音ミクはブレイクしました。それから、アニメ等で活躍している声優さんの声を初めて起用したことですね。キャラクターのイラストも、発売に合わせてクリエイターの方に描いていただきました。寳金初音ミクを使った二次創作をフリーで認められていますよね。伊藤初音ミクは、音楽を作るソフトウェアなので楽器といえます。ピアノで曲を作ってリリースするのに、ピアノメーカーに許諾は取らないですよね。インターネット上で利用してもらうことで存在も広がりますし、クリエイターの皆さんに委ねようと思っていました。寳金ても活躍していますが、札幌に本社を置くことも含め、地方との関わりはどのようにお考えですか。伊藤初音ミクは地域連携においインターネットが出てきたしょうか。時、その可能性を高く感じて、音楽のビジネスでも出版でも、地域のハンディキャップを埋めるのではと思っていました。札幌に本社を置くのもそうした理由からです。クリエイティビティにおいて、地方で活動を続ける人たちを応援したい気持ちがありますし、インターネットを使って札幌を盛り上げていきたい。そのような思いから、雪まつりに「雪ミク(初音ミク)」の雪像を作り、雪ミクが北海道を応援するフェスティバル「SNOWMIKU」を開催しています。寳金これもぜひ伊藤さんに伺いたかったのですが、生成AIについてはどのような展望をお持ちで伊藤今後どのように進化するのか興味深いですが、文明の必然だと思っています。電気が特別だった時代があり、現在はインターネットがインフラの前提にあります。それと同じで、AIの存在を前提に文明が進歩していくはずです。大昔、イメージが壁画で具現化され、その後、紙と筆記具が普及したのと同様、AIは新しいペ―寳 金二次創作を認められた初音ミクは、歌うソフトウェアを超えて地域連携にも活躍していますよね。北海道大学総長寳金 清博HOUKIN Kiyohiro1954年、北海道出身。北海道大学医学部卒業。医学博士(北海道大学)。1979年北海道大学医学部附属病院等に勤務。米国カリフォルニア大学デービス校客員研究員等を経て、2000年北海道大学大学院医学研究科助教授、2001年札幌医科大学医学部教授、2010年北海道大学大学院医学研究科教授に就任。2013年北海道大学病院長・北海道大学副理事、2017年北海道大学病院長・北海道大学副学長を歴任し、2020年10月から現職。11 Litterae Populi Vol.75
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