作っていける人材に育ってほしい実を□自分事□として捉え、社会への眼差しを深めて良い社会をです」と強く願う。「それは、森林を使った教育研究の場を守るためにも大切なことです」と、岸田林長は強調する。和歌山研究林は100年の時を経て、研究施設としての役割だけではなく、古座川町との深い絆によって地域に根ざした「共創の森」としての姿を際立たせている。教科書では学べない、森と人との関係性への気づきを体感する場として、和歌山研究林はこれからも歴史を紡いでいく。年の赤田隼人さんは、「猟友会の方々の命に対する考え方が印象的で、生態系管理にすごく興味が湧きました」と目を輝かせた。今後は、平井地区の地域課題の解決のため、演習に参加した有志を募って平井地区に再び長期滞在する予定だという。「学生の力がこの地域に求められていると強く感じました。学生が平井地区に持続的に来る仕組みを作ることが今の目標です」と、赤田さんは前を見据える。岸田林長は、「和歌山研究林での研修を通して、学生が地域の現「共創の森」のこれから古座川町平井地区に佇む研究林庁舎(中央の白い洋館)。(ドローン撮影:GEOGRAMS 伊藤広大)平井地区の神社の鳥居を修理する学生。(提供:和歌山研究林)【動画】知のフィールド #6 北海道大学 和歌山研究林「緑かがやく 未知の森」演習時にモノレールに乗車。前から加藤さん、松田さん、赤田さん。(提供:加藤桃香さん)07 Litterae Populi Vol.75
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