一方、相談に訪れる学生個々においても、各人の努力を期待したいと思います。学生の苦情として、先生がなかなか指導してくれないとか、先生が自分に対して特に厳しい気がする、あるいは教員と学生は対等であるなどといった不満が寄せられます。その苦情の一部はもっともであり、教員側に問題があると思われる場合もありますが、学生側に甘えと傲慢さがあるように思える場合も多々あります。やはり、自分自身を客観的に分析できる力を持つほか、自分のことは自分で解決する意識を強く持つべきです。ハラスメントやいじめにしても同じですが、いやなことをいやだと表現することが最も効果的であり、そうした力が必要です。学生相談室やハラスメント相談室は理不尽なハラスメントに対して対処する事ができますが、ハラスメントと断定できないような場合が多く、やはり問題解決は個人の対処能力によるところが大きいといえます。自身を磨く人間力の一つとして、こうした困難をはねのける力強さの養成も心がけてほしいものです。 |