娘よ、息子へ

娘へ

勢いだけで突っ走る「佳澄」へ
希望の北海道大学へ進むことができ良かったね。
学校生活も「YOSAKOI」や「洞爺湖サミット 札幌おもてなし隊」で
走り回ってるみたいだし(相も変わらず)
おとなしく静かに勉強に励めと言っても君には無理か!

北大と北海道の自然がお前の性格に合ってるかもしれないね。
「ビックになれ」とは言ったけど「身体がビック」になって帰ってくるとは、
本当に素直な娘だね。(野菜ばかり食べろ)

佳澄には若い時にしか出来ない経験や思い出をいっぱい積んでほしいな。
いろんな思い出や経験が多ければ多いほど今後の佳澄の人生に役立つはずだ。
そして人の心の痛みの分かる人間にも成長してほしい。

北海道で良い仲間がたくさん出来て充実した4年間になるといいね。

規則正しい生活をして元気にガンバレ。
そのうち北海道へ遊びに行くからヨロシク!




息子へ

北京五輪が始まって母はテレビに釘付け。見ていると元気をもらい、頑張らなければと感じています。

金沢は毎日暑い日が続いています。7月末に市内を流れる浅野川が氾濫し家が流されたりと全国ニュースでした。母は仕事をしながら凄い雨が降ってるなと見ていましたがそんなことが起こっているなんて家に帰るまで知りませんでした。
我が家の柴犬のアルは暑い事もあり体調が優れず身体を掻きむしり情けない顔をしています。シェルティのピンキーは雷が恐くて脱走しようとたくらんでいます。妹の美里は高校演劇発表会がやっと終わって受験生ってことを思い出したようです。母は二日に1回パンを焼き、花に水をやり、犬の世話をしてどうにか仕事をして暮らしています。今年は多くの新入職員を迎え残業が減り助かっています。日々社会人らしく成長する姿に感心しつつ、お母さんを大事にしているかしらとお節介を焼いてしまうのです。つまらないメールでも返信しようね。

離れて暮らしても元気であればいいと納得し北海道に送り出したのだが3月末の札幌はとても味気なく感じました。それでも7年前に札幌を訪れたときはもう来る事はないだろうと思っていましたが、息子の住む北海道が身近な存在になりました。自分が行きたいと思った大学に行けたのだから精一杯頑張りなさい。母は北海道で行きたい所はいっぱいあるがせめて旭山動物園に付き合ってね。
一人暮らしは心配だったので学生会館で生活しています。離れて暮らしていると母は何もできません。北海道の皆さん、北海道大学の皆さんそして学生会館の皆さんどうか息子をよろしくお願いします。北海道が大好きになったら母も移り住んでも良いかなと考えています。


※本企画は、前号(128号)「前略おふくろ様 拝啓、父上様」の寄稿に対するアンサー版です。


メインメニュー