そんなこんなで臨んだ並木Cafeは、両日とも時折雨交じりで雲行きのあやしい中、お客様をお迎えすることになった。衛生面では万全ながらその他の準備不足は否めなかった。少し残念な気持ちを引きずりながら早朝から雨よけのレンタルテントを設営したり、旧電子研の建物でお湯を沸かしたりして準備を始めた。そこに、交通規制にあたる警備の方が話しかけてくれた。「どんな仕事でもいまの世の中、みんなストレスためてるからね〜。こんな景色を見ながらおいしい珈琲を飲めるなんて…。あんたがた、良い事やってるよ〜。」そんな温かい言葉に励まされ、並木近くに長テーブルを置きハンドドリップで珈琲をいれると2・3人が近づいてきた。そうすると周りの人も近づきやすくなって、どんどんと人が増える。「学生さん?去年はやってなかったしょ?」「いくらなの?」「あったまるねー。」「助かるわ〜」と賑やかになってきた。
その数は、2日間で1,100人を超えた。これまでの実験的Cafeの来場者は、一日4・5時間の開設でせいぜい50・60人くらいだったから、およそ10倍。お客様が列を作って待たれているのに他のお客様とゆっくりお話している訳にも行かず、ちょっと残念な面はあったが、このような体験も貴重だった。 |