ホスピタリティの醸成

住めば都
青い鳥 ようこそ、ここへ。クッククック♪
  今年も新入生がやってきた。受験勉強に勝ち抜いた人、気持ちの半分は不本意ながら入学した人もいるかもしれない。でも、ここは気持ちを切り替えて少しだけガマンして過ごしてみよう。
  そのうち、本当にここが好きになる、住めば都になる。
  なんてったって、ある民間の地域ブランド調査によると、札幌市は全国の市町村の中で「魅力度ランキング」3年連続日本一となった街である。そして、某全国紙新聞社のアンケート調査によると、北大は「好きなキャンパス」日本一になった大学です。
  さらに、道産子(北海道生まれの人)の気質を尋ねてみると、現・道知事は就任演説の際に「北海道人は、厳しくも豊かな自然の中で育まれた忍耐力やおおらかさ、先人から受け継いだ互助の精神と寛容性、そして何よりも、失敗を恐れずチャレンジするたくましいフロンティアスピリッツを兼ね備えています。」とおっしゃっている。
  この素晴らしい環境を生かすも殺すもキミ次第♪
  あとは、自分が前向きに輝くか、雪に埋もれるか、クマに食われるかだ…。
◆自主的活動の進め
  さて、自分をみがくために「正課」の両輪として位置づけられているのは「正課外」の活動、いわゆるサークル等の自主的活動だ。
  偏差値アップのために、ひたすら勉強に勤しんできた新入生にとって、これから必要なことは、人と人とのかかわりだ。
  いま、企業などから指摘される問題として、若者のコミュニケーション能力の不足が挙げられている。教科書とパソコン、そして携帯電話とゲーム機で過ごした時間を、これからは先輩やクラスの仲間と過ごしたり、時には地域住民と過ごしたりしてはみないか。そうすると、自然といろいろな力が身についていく。「チームで働く力、前に踏み出す力、考え抜く力」。この力の集まりは「社会人基礎力」と言われ、社会に巣立った時に大きな支えとなってくれるはずだ。
  大学生活は、一般教養や専門的な知識を習得しながら人間的にも大人になる時間、いわば「キャリア形成」の時期なのだ。公認団体に入ってガッツリとはまるのもいいが、正課に影響が及んでしまっては元も子もなくなる。そんな不安がある場合は、学生の意欲を応援する「元気プロジェクト」の活動やこれから紹介する学生支援職員と連携した短期のプロジェクトなどが有効かもしれない。

地域連携と新しいまちづくりの提案 写真1
  「北大に学生が成長するCafeを創ろう」という企画がある。学生と職員による「北大Cafeプロジェクト」は、都心から程近いキャンパスに観光客と市民をお迎えし、北大の素晴らしさを伝えながら、学生のコミュニケーション能力を高め、芸術活動なども発信できる「場」を常設したいという思いで集まった。
昨年は、総合博物館やエルムの森交流プラザをはじめ、夏場は緑一杯の芝生の上で、秋にはイチョウ並木の黄葉の下で「オープンCafe」を実施した。老弱男女のたくさんの人と触れあい、世代間を超えた温かい交流に「人が人を思いやる」ことの大切さを実感できる地域連携プロジェクトである。

学生相互が自然に助け合う「場」の提案
  新入生にとって最初の学舎(まなびや)となる高等教育機能開発総合センターには中庭がある。その中庭を舞台に、学生相互が自然に助け合う「場」にしようと立ち上がったのが「中庭再生プロジェクト」である。このプロジェクトは、学生ボランティア活動相談室(通称・ボラ室)の学生補助員の呼びかけで結成された。以前の中庭は、鴨が飛来してくるほどフキが生い茂っていたが、雑草を刈り取って「寛ぎゾーン」として再生された。秋には、お披露目企画として、ジャズ研究会やマンドリンサークル「アウロラ」のコンサートを開いたが、春から本格的な活動が始まる。このゾーンは、1年生のたまり場とするとともに、学生生活上でわからない問題などに先輩が応えてくれる「ピア・サポート」(仲間による支援)の場としたいという思いが込められている。今後の活動が楽しみである。
写真2

北海道マラソンを応援しよう
  今年、新たな企画として生まれつつあるのが「北海道マラソン応援プロジェクト」(仮称)である。北海道マラソンは、道内最大の市民マラソンとして1987年から開催されている。今では夏季の大会として国内最大級となり、市民ランナーから国内外のエリートランナーまでたくさんの人が参加している。
写真3
 写真:北海道マラソン事務局提供
その大会が、今夏から札幌の名所を巡るようにコース変更が行われ、約8000人ものランナーが北大構内を走り抜けることになったから、俄然、エルム街が賑やかになってきた。全国のマラソンファンが注目する中、学生と地域が一体となって選手を応援し、地域連携の活性化と大学のPRにつながる一大企画として盛り上がることになりそうだ。

学生の視点を活用した広報誌編集
  昨今の大学生は、大学祭を自主開催できないほど課外活動が停滞化していると言われている中、北大生の発想力は豊かで様々な活動を行っている。本誌「えるむ」は、学生向けの広報誌として、学生生活に必要な情報を発信するとともに、学生のユニークな活動を取り上げ、他の学生の動機付けとなるような広報に努めている。
  しかし、職員の目線のみでは視野が限られてしまうことから、新しい試みとして、学生と職員による「学生広報プロジェクト」を立ち上げ、学生の視点も活用した学生広報を目指すことになった。今後は、各サークルとのネットワークを構築するなどして、新しく幅広い情報の発信に努めていきたい。

上記4プロジェクトに関するお問い合わせはこちらまで





メインメニュー