11月26日(金)午後1時30分から,農学研究科の大講堂において,農学研究科・農学部,札幌農林学会および札幌農学振興会主催の市民公開・農学特別講演会が北方生物圏フィールド科学センターとの共催で『食品の安全と安心−加工と流通から考える』をテーマに開催されました。
この講演会は1898(明治31)年に発足した「札幌農林学会」が毎年開催してきた特別講演会を継承,発展させた学術講演会で,100年以上の歴史を持っており,平成9年からは「市民公開・農学特別講演会」と名称を変えて,広く市民に公開されるようになりました。本年度の講演会は市民に公開してから8回目の開催となります。
講演は,本研究科・教授の伊藤和彦氏が「食品の新しい殺菌法」と題し,食品の安全と安心とは何かについて,殺菌法の視点から解説されました。"安全"とは基準値をもち検証可能であるのに対して,"安心"とは人の感性や各人の判断によって異なるものであり,我々研究者が絶対安全を保障することはできないが,安全性確保のための技術革新が必要であることを,牛乳やカット野菜のさまざまな殺菌法によるデータを示しながら述べられました。続いて,サツラク農業共同組合経済部次長の野名辰二氏が「乳肉生産現場からみた食品の安全」と題して,まずO157食中毒事件や14,780名の患者を出した雪印乳業食中毒事件,食品牛肉偽装事件,浅田農産鳥インフルエンザ事件など,食の安全と安心を脅かした過去の事件を紹介し,品質管理や企業モラル,情報開示の必要性と具体的な品質・情報管理システムについて,ビデオ映像などを使いながら説明されました。
本講演会の来聴者は100名を越えました。食の安全に関する市民の関心は高く,教職員,学生のみならず,多くの一般市民の方々にもご参加いただきました。講演後の質疑では,聴衆から遺伝子組み換え食品の安全性,食品アレルギー問題について質問があり,熱のこもった講演会となりました。 |
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| 講演する農学研究科 伊藤和彦教授 |
講演するサツラク農業協同組合経済部次長 野名辰二氏 |
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(農学研究科・農学部) |
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