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第6回北大フロンティア・セミナー開催

 2月16日(木)東京新宿区の飯田橋レインボービルにおいて,第6回「北大フロンティア・セミナー」を開催しました。当日は,首都圏などで活躍している北大OBやOGの皆さんをはじめ多くの方々が集まりました。
 今回の講師は,創成科学共同研究機構 田中順三教授(物質・材料研究機構 生体材料研究センター長)で,テーマは「ウロコから目,キトサンから神経」と題して1時間あまり,最先端のナノバイオ技術への取組が紹介されました。
 ケガや病気で,骨を折ったり,神経を切ったり,身体のいろいろな所を傷めますが,大きく骨が折れると人工骨を移植します。神経が切れると別な所から取った自分の神経を移植する手術がおこなわれます。現在,そのような人工材料や自分の組織を移植する方法とは違い,本当の骨や神経あるいは角膜を再生する医療が急速に進んでいます。例えば,カニの腱から作ったキトサンのチューブを用いて,切れた神経を再生させる方法が研究されています。また,魚のウロコを調べることによって目の角膜を再生する方法が研究されていることが紹介され,北海道の豊かな水産資源が新しい再生医療の進歩に役立っているなど,大変興味深い内容の講演でした。 
 最後に,参加者からの質疑では,再生医療への多くの質問が寄せられ関心の高さが伺われました。
講師の田中教授 セミナーの様子
講師の田中教授 セミナーの様子
(学術国際部研究協力課)

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