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JICA(国際協力機構)地域別研修
「南東欧都市上下水事業管理」コースを実施

 2月19日(月)から3月16日(金)まで26日間に渡り,JICA地域別研修「南東欧 都市上下水道事業管理」が本学において下記の体制で実施されました。今回は,ボスニアヘルツゴビナ(6名),コソボ(1名),マケドニア(1名),モルドバ(1名),セルビア(2名),ウクライナ(1名)の計6カ国より12名を迎えました。
 旧ユーゴスラビアを中心とした対象国は,上水道施設の老朽化と設備の荒廃,下水道の未整備,河川水質汚濁と水道水源の悪化,上水道事業財政運営システムの未整備,中長期上下水道整備計画の欠如など様々な問題を抱えております。本研修は,効率的・効果的な上下水道事業と財源運営システムの構築と実施を主導する人材の育成に重点を置き開催されました。
 本学には当該分野において社会貢献・国際貢献に役立つ数多くの知見の蓄積があり,研修で提供された日本の水関連事業の実施ノウハウや研究は,対象国において役立つ技術や知識です。研修生は,本学での講義・演習のみならず,札幌市水道局・建設局でのワークショップ,東京での水再生センター視察見学などを通じて,包括的な日本の上下水道事業を学び,最終日には,自国での上下水道事業にかかる改善計画を発表しました。
 また,札幌の冬の生活を一ヶ月間経験することは,研修生にとって日本に対する文化理解にもなったようです。期間中に研究室で開催された石狩鍋・ジンギスカンパーティーは,北海道・北大の伝統を体験する貴重な機会となったようであり,大変好評を博しました。
 本研修は本学の知の国際貢献の一環として,来年度以降も実施される予定です。

<実施体制>
実施責任者 工学研究科教授 船水尚行
実施世話人 工学研究科助手 寺町和宏
実施サポート 札幌市水道局・建設局,JICE,本学工学研究科事務局,国際企画課,「持続可能な開発」国際戦略本部

注)本学とJICAは平成17年4月に連携協力協定を締結し,年2回の連携協議会を含め,様々な研修や開発調査,セミナーなどの事業を実施しています。

本学で実施された開講式の様子 東京研修での自由時間の一コマ
本学で実施された開講式の様子 東京研修での自由時間の一コマ
(「持続可能な開発」国際戦略本部)

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