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情報科学研究科公開講座「ユビキタスコミュニケーション −次世代の情報通信ネットワーク技術−」を開催

 情報科学研究科では,公開講座「ユビキタスコミュニケーション −次世代の情報通信ネットワーク技術−」を9月3日(月)〜9月7日(金)の5日間開催しました。
 現在,新しい携帯電話や品質の高い音声や映像などを送り出すブロードバンドネットワークなど,職場や家庭に情報通信ネットワークが広く浸透してきています。「情報」,「通信」,「ネットワーク」というキーワードが列挙されると,大変難しく,面倒なイメージを持ち,通常の生活にはあまり関わらないような印象さえ持ちます。しかし,現在では既に多くの都市で,光ネットワークの各家庭普及率が半分を超える勢いであり,すべてのパーソナルコンピュータやゲーム機器,一部の家電製品に,無線ネットワークの端末が黙っていてもついてくる時代となっています。
 すでにこれらの技術に無関心では済まされぬ時代となり,知らないユーザが情報社会から取り残されるディジタルデバイトが顕在化しています。そこで,この公開講座は,難しい情報通信システム設計論や専門領域の理解を目的とするものではなく,これらのキーワードに驚かないよう,上記に関わる一般的な知識を学ぶことを目的としました。
 受講生は14名で,講座の内容は先端的な情報通信技術を含む,できるだけ新しい知識も紹介するような構成としました。
 講義では,あまり難しい理論や技術についての説明をするのではなく,その技術がなぜ生まれてきたのか,その技術の使われ方などについての解説を主としました。例えば,第5回のユビキタスネットワークでは,指先に乗るような超小型通信装置を使った,スーパーマーケットの品物管理や,地震災害時における危機管理・救援システムなどの応用に触れ,受講生からも,様々な応用やその可能性についての意見などが交わされました。
 これらの内容をよりよく理解してもらうため,情報科学研究科で開発している次世代e-Learningシステム(http://nexus.ist.hokudai.ac.jp/)上に,この公開講座用のコンテンツすべてを登録し,事前の予習や講義後の復習等もできるようにしました。公開講座終了後,複数の受講生から,「時間をかけてこれらのコンテンツを再度見ることで,より深く理解できた」という連絡をいただき,受講生の熱意を感じました。

 講義内容
 第1回 情報通信ネットワークの基礎
 第2回 次世代携帯電話とモバイルネットワーク
 第3回 スーパーブロードバンドネットワーク
 第4回 無線ネットワークの新技術
 第5回 ユビキタスネットワーク
公開講座の様子
公開講座の様子
(情報科学研究科)

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