2月21日(木),東京都千代田区丸の内のサピアタワーにおいて,第17回「北大フロンティア・セミナー」を開催しました。平日にもかかわらず,首都圏の企業や官庁などで活躍している北大のOBやOGの皆さんをはじめとして,約40名の方が参加しました。
冒頭,岡田理事から平成20年度以降のフロンティア・セミナーを,九州大学と合同で開催することについて説明がありました。
引き続き,電子科学研究所の西浦廉政教授から,「新たな数理的世界観−蚊柱と見えざる手に共通するもの−」と題して,約一時間半に渡り講演が行われました。
西浦教授は講演の中で,個々の蚊(ミクロ)はバラバラに飛んでいるのに,何故「蚊柱」というマクロなものが形成されるのかを「味噌汁の対流」の数値シミュレーションなどを交えながら,数学的にわかりやすく説明されました。
また,「もの」と「もの」とが強く相互作用する時,「不安定な状態」を経由して合体したり,反発しあったりする様子をシミュレーション動画で示し,「不安定な状態」の程度が強ければ強いほど,変化は多彩であるという,「不安定な状態」の大切さを,身近な例も交えながら,わかりやすく説明されました。
講演後も参加者から様々な質問が寄せられましたが,セミナー終了後に開催された懇談会においても,西浦教授と参加者の間で意見交換が盛んに行われ,盛会裏に終了しました。
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挨拶する岡田理事 |
講演中の西浦教授 |
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講演を聞き入る参加者 |
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(学術国際部研究協力課) |
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