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川嶋一郎関係資料を新たに受贈

 6月16日(月),大学文書館では,札幌農学校第23期生川嶋一郎関係資料を川嶋昭二氏(ご子息)から新たに寄贈いただきました。
 川嶋一郎(1880〜1976)は1880(明治13)年岩手県に生まれ,1900(明治33)年私立中学郁文館(東京)を卒業,札幌農学校予修科へ入学しました。1902(明治35)年には同校本科に進学し,第23期生として1906(明治39)年に卒業しました。卒業後は,農商務省や千葉県庁において長く農事行政に携わり,郷里の二戸郡福岡町で町長も務めました。
 この度,受贈した川嶋一郎関係資料は,「鎌倉日記」(1899年4月),「東北遊記」(1902年7月)の日記2点です。
 「鎌倉日記」は,私立中学郁文館在学中,脚気療養のため,鎌倉円覚寺に滞留した際の日記です。
 「東北遊記」は,札幌農学校同級生の大光寺毅夫と共に,青森・秋田地方を旅行した際の紀行日記です。数ページ毎に,各地の水彩スケッチも描かれています。これらの日記は,19世紀末〜20世紀初頭における学生の日常生活を知り得る貴重な資料です。
 今後,これらの受贈資料については,大学文書館において,昨年6月,川嶋昭二氏から受贈した日記3点「明治三十六年当用日記」,「明治三十七年当用日記」,「明治三十七年北海紀行」(詳細は『北大時報』No.640を参照)と同様に覆刻を進め,学術研究資料として広く活用できるようにいたします。
「鎌倉日記」 「東北遊記」
「鎌倉日記」 「東北遊記」
(大学文書館)

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