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新渡戸稲造墨蹟を受贈

 7月4日(金),大学文書館では,新渡戸稲造(札幌農学校第2期生)が,第12代函館駅長佐々木正之氏に贈った墨蹟を受贈しました。寄贈者は,佐々木正之氏のご孫女でいらっしゃる田頭和以氏です。
 当日は,田頭和以氏,田頭孝介氏御夫妻が来学され,逸見勝亮理事・副学長・大学文書館長に軸装墨蹟を手渡され,佐々木正之氏(八戸出身)をめぐって新渡戸稲造や後藤新平をはじめとした東北出身者の人的つながり,函館駅の往時などについて会談しました。
 この度,受贈した墨蹟は,1931年5月16日,国際連盟顧問の新渡戸稲造が,国際連盟学生支部の招待講演(札幌)へ向かう途中,函館駅鉄道構内で講演した際に,同駅駅長佐々木正之氏に贈ったと考えられる墨蹟です。墨蹟の短歌は下記のとおりです(写真参照)。
   山深く何可以本り遠結ふ遍起
   古ゝ呂の中ニ身ハ加く連希里
        稲造
 短歌中の変体仮名を常用のひらがなにすると次のとおりになります。
   山深く何かいほりを結ふべき
   こころの中に身はかくれけり
        稲造
 今後,大学文書館では墨蹟を大切に保管し,北海道大学の歴史を目で見ることができるよう,展示等により活用してまいります
受贈式の様子 左から田頭孝介氏,田頭和以氏,逸見勝亮理事・副学長
受贈式の様子
左から田頭孝介氏,田頭和以氏,逸見勝亮理事・副学長
新渡戸稲造の墨蹟
新渡戸稲造の墨蹟
(大学文書館)

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