レクリエーション

平成20年度北大山岳会のハイキング

銭函天狗岳(573m)―銭函コース―

6月21日(土)参加人数14名
 銭函天狗岳は標高差440m弱,登り1時間半の初級者コースです。集合の駐車場で,8ヶ月ぶりに懐かしい顔ぶれに再会すると,一瞬の内に色々な山行の思い出が浮かんできました。
 雨が落ちてきそうな曇り空。札幌を抜ける頃には時折霧に包まれるようになりました。銭函駅近くから国道を離れ,登山口に向かいます。歩き始めて程なく,銭天山荘が現れました。ここまでは予定通りです。しかしその後に控えていたのは,想定外の初級者コースでした。昨夜まで雨が続いていたためか,急勾配の登山道がぬかるんで足を取られます。登山靴を履いている者でさえズルズルと滑っていました。スニーカーの留学生参加者は,笹を掴みながら,仲間に励まされながら,一生懸命登っていきます。眼下に見えるはずの石狩湾は霧に阻まれて何も見えません。ひたすら,ぬかるみと闘う登りが続きます。
 やっとのことで頂上に着きましたが霧は晴れず,銭函天狗岳と名付けられたこの山の,天狗たる勇姿を確認することはできませんでした。晴れた日であれば,景色を望みながらもっと楽な山歩きとなったのでしょうが,この日の山行は,あらためて想定外の山の面白さを教えてくれたものでした。
(コースタイム)保健学科9:00−登山口10:10−山頂着11:45−山頂発13:05−登山口着14:20−朝里温泉15:00−保健学科17:00


風不死岳(1103m)―樽前山ヒュッテコース―


7月5日(土)参加人数19名
 風不死岳は,支笏湖をはさんでちょうど恵庭岳の向い側に位置する山です。登山口の駐車場はドーム型の火山で有名な樽前山と同じで,樽前山の七合目にあります。さて登山開始。曇り空の下,樽前山の裾野を通って,風不死岳を目指します。頭上を遮るものがない火山の登山道は,炎天下なら地獄の道と化したことでしょう。展望は悪いけれど,曇っていてホッとしました。薄紫のタルマイソウが山旅のお供をしてくれます。火山灰まじりの長い裾野歩きが終わり,前方にダケカンバの林が見えて来ました。その林の入り口には風不死岳登山口とあります。1時間以上も歩いてやっと登山口に辿り着くとは。気を取り直して,これからが正念場なのだと自分に言い聞かせます。大きな岩があり鎖場になっている所はスパイダーマンのようにスルスルと登りたい気分です。しかし実際は,岩にへばりついたカメのような動きしか出来ませんでした。数は少ないのですが,赤紫で存在感のあるミヤマハンショウヅルや可憐なベニバナイチヤクソウを見かけると緊張感もほぐれます。にせピークでがっかりした後は,いよいよ本峰です。ワーッと360度の展望を楽しむ予定でしたが,隣の樽前山がちらちら見える程度。帰りに支笏湖いとう温泉で汗を流し,湖畔にせり出たサンデッキでしっかり涼んでから帰札しました。
(コースタイム)保健学科7:00−登山口8:50−山頂着12:10−山頂発13:20−登山口15:40−支笏湖温泉−保健学科18:40


貫気別山(994m)―Mt.イゾラ・ゲレンデコース―


9月27日(土)参加人数17名
 前日は気温が下がり,雨が降ったり止んだりの天気でした。晴れたり曇ったり,ネコの目のようにめまぐるしく変わる天気の中を,中山峠を越え,ルスツ高原に向かいます。貫気別山と聞いてあの山だとわかる人は少ないと思います。実はルスツ・スキー場のMt.イゾラのことです。留寿都村で国道を離れ,イゾラを回り込むようにして反対側にでます。ひたすら地図とにらめっこをしながら,山頂へ向かう入口を探します。それらしき場所の見当を付け,車を置いて登山開始です(後でわかったことですが,この道は山頂まで車で登れるのでした)。登っている途中は風が強くて寒く,たちまち身体が冷えて手先が冷たくなってしまいました。気温は3度です。山頂へ着くと,すすきや母子草,茶色くなった野の花々が風に吹かれ,寂しさを演出していました。やがて雨はみぞれに変わり,雪となりました。初雪です。あと1,2ヶ月もすると何メートルもの雪が積もり,ここは鮮やかなスキーウエアでにぎわうスキー場になるのでしょうか。自然にとってはそれまでの休養期間かもしれません。記念写真の後はリフト駅内でお昼を食べ,30分ほどして下山しました。
 待ちに待った真狩温泉です。エメラルド色の内湯,深緑色の露天風呂を楽しんで,冷えた体を芯まで温めました。帰り際に見上げると,雪化粧した羊蹄山が望まれました。冬が近いことを実感しながら,札幌へ向かいました。
(コースタイム)保健学科8:00−登山口11:00−山頂着11:40−山頂発12:30−重兵衛沼13:30−真狩温泉−保健学科18:00


赤岩巡り―自然探勝路―


10月18日(土)参加人数20名
 今回のハイキングでは,小樽・祝津の自然探勝路を散策しました。秋も深まるなか,赤岩に向かいます。民家をぬけ,木々の紅葉が始まった森を過ぎると,日本海を見下ろす赤岩峠に着きます。まず東赤岩方向をめざします。落ち葉の絨毯を踏みしめながら,海岸沿いの探勝路を行きます。木々の間から日本海が望まれ,歓声とともにカメラのフラッシュが花を咲かせます。クライマックスは東赤岩の展望台です。切れ落ちた岩山の上には,安全柵もありません。みんなで登って絶壁の上から日本海を見下ろします。右手のかなたは小樽水族館,左手はオタモイ海岸。崖の先まで行って記念撮影です。その後は楽しい昼食。ここで中国からの留学生がお国の歌を披露してくれました。すると日本の女子学生も負けまいと日本の歌を披露。インド,イスラエル,ギリシャなど,外国に留学して覚えた歌が次々に披露され,国際色豊かな交流の場になりました。
 昼食後,赤岩峠まで引き返し,西赤岩の探勝路に改めて出発です。樹林帯の中を30分ほど行くと西赤岩展望台に到着です。日の傾きかけた探勝路の先には,奇岩が立ち並ぶオタモイ海岸が見通せました。来年はオタモイ海岸までハイキングしようと心にきめ引き返しました。
 今回は多くの学生が参加してくれました。中国からの留学生とも歌を通して交流することができました。本当によかったと思える一日でした。
(コースタイム)保健学科9:30−赤岩峠11:20−東赤岩展望台先12:10(ここで引き返す)−東赤岩展望台着12:30−展望台発13:20−赤岩峠13:35−西赤岩展望台着(赤岩山)14:10−西赤岩展望台発14:30−赤岩峠14:50−小樽手宮温泉−保健学科18:00

 今年度も無事4回のハイキングを終えることができました。参加して下さった皆さん,ありがとうございました。平成21年も4回のハイキングを計画しています。行き先と日程は次のとおりです。それぞれのハイキングが近づきましたら,ポスターを掲示して北大HPにもお知らせを掲載します。どうか振るってご参加下さい。来年度もよろしくお願いいたします。

平成21年ハイキング予定

5月30日(土) 赤岩〜オタモイ海岸自然探勝路(小樽)
6月27日(土) 頂白山(余市)
9月12日(土) 空沼岳(札幌)
10月17日(土) ワイスホルン(ニセコ)

銭函天狗岳山頂 貫気別山山頂
銭函天狗岳山頂 貫気別山山頂
風不死岳山頂 東赤岩展望台
風不死岳山頂 東赤岩展望台
(北大山岳会)

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