本年度の公開講座は,「『変化』を見つめる−私たちや地域の未来のために−」をテーマに7月1日(木)から29日(木)まで開催されました。
本公開講座では,日本での政権交代やアメリカにおけるオバマ政権の誕生,地球規模での環境問題への取り組み,世界経済における中国の台頭などにより,強く意識されるようになった「変化」あるいは,「変わる」「変える」をキーワードに,人文・社会科学,自然科学の各専門分野における諸問題に迫りました。そのねらいは,「変化」という視点から私たちの世界を理解するための指針を得ることにより,「変える」主体としての私たち自身の有りようを見つめ直すということにありました。
具体的には,第1回「ポスト政権交代の政治学」(法学研究科・吉田徹准教授),第2回「生物の変化:生息環境の変化と進化の関連を考える」(理学研究院・片倉晴雄教授),第3回「環境変化と越境的取り組み」(低温科学研究所・白岩孝行准教授),第4回「ネットワーク時代の光と影:守れるかセキュリティ」(情報科学研究科・工藤峰一教授),第5回「観光創造が北海道の未来を拓く」(観光学高等研究センター・石森秀三教授),第6回「中国の台頭で変わる世界,日本,北海道」(メディア・コミュニケーション研究院・遊川和郎准教授),第7回「北海道の雇用を創る−産業,大学教育,人材育成−」(高等教育機能開発総合センター・亀野淳准教授),第8回「日本近代史の変化と不変」(文学研究科・川口暁弘准教授),の8つの講義が行われました。各回講義終了後には,講師と受講者との間で熱心な質疑応答が行われていました。
全回を通しての受講者は70名,1回のみの受講者はのべ18名でした。なお,7月15日(第5回)には,本学と西興部村公民館との間で,インターネットを利用した遠隔公開講座が行われ,会場の講師・受講者と西興部村の方々との間で質問や意見が交わされました。
7月29日には,「アラスカの恐竜−アジアをめざした生命−」展を開催中の総合博物館において,受講者及び生涯学習学友会会員を対象とした恒例のキャンパスツア−を実施しました。参加者23名は,会場を案内した研究員や大学院生による説明に熱心に聞き入っていました。 |