北海道大学総合博物館企画展示「アラスカの恐竜−アジアをめざした生命−」
のオープニングセレモニー |
7月24日(土),総合博物館第71回企画展示「アラスカの恐竜−アジアをめざした生命−」がスタートし,9時半からオープニングセレモニーが挙行されました。岡田理事・副学長からの挨拶では,アラスカは最後の辺境と呼ばれるにふさわしく,美しい自然と未知なフィールドで新発見が続出している場所であり,今回の展示によってその一片が展示されていると紹介がありました。また,松枝館長からは,「極圏という寒く厳しい環境にも恐竜が生活していたという驚愕の事実」「アジアに渡ろうとアラスカまで北上した恐竜たち」「環境の変動と生命の神秘」といった面からアプローチした展示で興味深いとコメントがありました。さらに,理学部2年で当博物館の化石ボランティアを担当し,教育GP「博物館を舞台とした体験型全人教育の推進」の「学生参加プロジェクト」で行われている,展示製作・解説の一員でもある中島悠貴さんが,そのメンバーの代表としてオープニングで挨拶し,展示の苦労から生まれる喜びを語りました。
この展示は,総合博物館が国際共同調査としてアメリカ合衆国アラスカ州にて行っている恐竜調査の成果の一部を展示するものです。展示の舞台であるアラスカ州は,その地理的位置からあらゆる分野から注目を浴びています。北極圏に位置することから,寒冷な気候,季節による極端な日照時間の変化,特殊な生態系といった,他の地域とは異なった環境が繰り広げられていました。また,アジアと北米を繋ぐベーリング陸橋がたびたび存在したと考えられ,アラスカを通して動物が移動を行っていました。恐竜時代にはどのような環境が広がっていたのか,どのような恐竜の世界があったのか,アジアの恐竜は北米へ渡っていったのかなど,アラスカを中心に環境の変遷やアジア−北米の恐竜の関係について展示しております。展示される標本のほとんどが日本初公開であり,貴重な展示です。その中には,植物食恐竜が集団でみつかったボーンベッドの標本や,ティラノサウルスの仲間の頭骨が4つ,10メートルのタルボサウルス全身骨格(肉食),8メートルの子育て恐竜の全身骨格など約30点が展示されています。
「アラスカの恐竜−アジアをめざした生命−」は,本年10月11日(月・祝)まで開催されています。 |
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テープカットの様子
(右から松枝館長,岡田理事・副学長,中島さん) |
岡田理事・副学長による挨拶 |
会場の様子 |
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(総合博物館) |
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