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農学研究院流動研究部門設置記念シンポジウムを開催

 農学研究院は既存の3部門(生物資源生産学部門,環境資源学部門,応用生命科学部門)に加え,平成23年度から新たに流動研究部門(社会・地域・国際連携分野)を設置しました。この新部門(分野)には,教授2名,准教授2名,講師2名,助教1名(特任教員を含む)が配置され,それぞれの専門分野・目標に応じて,学外との連携による教育研究の多様な展開を目指しています。
 これを記念し,6月22日(水),農学研究院大講堂において,シンポジウム「社会・地域・世界と繋がる大学教育」を開催しました。シンポジウムでは,松井博和農学研究院長の開催挨拶に引き続き,流動研究部門所属の3名の教員による次の3つの視点からの講演が行われました。

(視点1)大学間連携,社会連携による教育研究の展開
 「北の3大学連携−大学と農村をつなぐ食の教育研究ネットワーク−」(小林国之助教)
(視点2)留学生教育を通した国際連携の展開
 「国際連携と留学生OBの役割」(王 秀峰講師)
(視点3)社会人技術教育を通した地域活性化と社会人・学生相互交流型教育の展開
 「地域の自立と社会人技術教育」(平井卓郎教授)

 (1)の講演では,文部科学省戦略的大学連携支援事業として実施してきた「食の安全・安心の基盤としての地域拠点型教育研究システムのネットワーク形成」の紹介と,それを基盤とした今後の展開について述べられました。当日は連携拠点の一つである本学の富良野サテライトにも,講演会が同時配信されるとともに,サテライトの糸山健介博士研究員からの話題提供も行われました。(2)の講演では長年留学生指導に携わって来た立場から,留学生OBを通した海外連携拠点形成について述べられました。(3)の講演では,地域活性化のための社会人技術教育の重要性と,社会人教育と連動させた学生教育の可能性について述べられました。
 講演会の最後は,地方独立行政法人北海道総合研究機構の丹保憲仁理事長(元北海道大学総長)による,これからの大学・大学院教育の在り方についての提言「学問・科学と教育の新展開」で締めくくられました。
 上記の4講演の後,丸谷知己農学研究院副研究院長の司会による総合討論が行われ,山口佳三理事・副学長,上田一郎理事・副学長を交え,留学生教育を含む学部・大学院教育,社会人教育の在り方や学外連携の方向性について,活発な議論が交わされました。
 農学研究院では,これらの議論を踏まえ,新たな教育・研究連携について模索していきたいと考えています。

松井農学研究院長の挨拶 丹保道総研理事長の講演 講演の様子
松井農学研究院長の挨拶 丹保道総研理事長の講演 講演の様子

(農学院・農学研究院・農学部)


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