7月4日(月),大学文書館では,北海道大学ヨット部OB・OGで組織する帆楡会から,小樽ヨット倶楽部関係資料を寄贈いただきました。資料は,小樽ヨット倶楽部理事だった故阿部嘉一氏の旧蔵ファイル,同ファイルの件名目録(帆楡会北野隆志氏作成),北海道大学ヨット部関係者の座談会記録など計4点です。
1949(昭和24)年8月,日本大学ヨットの主将を務めた阿部嘉一(当時は東洋製罐株式会社小樽工場)らが中心となって,小樽ヨット倶楽部(後の小樽ヨット協会)を結成しました。同倶楽部は,スナイプ型船艇を造って小樽地方のヨット普及をはかり,高校・大学・実業団のヨット競技大会を主催しました。本学ヨット部も,同倶楽部の呼びかけがきっかけとなり結成されました。
阿部嘉一旧蔵ファイルには,同倶楽部の規約,ヨット初心者向けに作成した手引き書,主催したヨットレースのプログラム,北海道大学ヨット部も参加した国体に関する印刷物など,1949〜1961年の資料が綴られています。また,阿部氏や歴代のヨット部主将が参加して行なった1987(昭和62)年の座談会「昭和20年代の小樽ヨット界の思い出」の記録には,函館のディンギー型(1枚帆の小型競技艇)に対抗して小樽ではスナイプ型(2枚帆の小型競技艇)を導入したこと,ヨット部草創期の様子などの証言が記録されています。
これらは,戦後早い時期の学生の課外活動を示すと共に,地域のスポーツ史を物語る大変貴重な資料です。大学文書館において大切に保管し,閲覧等の利用に供していきます。
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阿部嘉一旧蔵ファイル |
(大学文書館)
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