部局ニュース

総合博物館で土曜市民セミナー
「葉に潜る昆虫―ホソガ」を開催

 総合博物館では,7月9日(土)に農学部元教授の久万田敏夫氏を講師に迎え,土曜市民セミナー「葉に潜る昆虫―ホソガ」を開催しました。
 久万田氏は,平成8年に退官されるまで本学大学院農学研究科において昆虫学の教育・研究に従事され,多くの昆虫研究者を育ててこられました。特に鱗翅目(りんしもく)ホソガ科の分類学的研究では世界的権威であり,平成12年には米国に本部がある鱗翅目研究者協会(The Lepidopterists' Society)よりカール・ジョウダン・メダル賞を日本人で初めて受賞されています。

 講演では,ホソガ科の分類学的な方法論とその実際の研究内容について詳しくお話しいただきました。体長5ミリ程度の小型のガの研究は,採集の山歩きから顕微鏡下の解剖まで,いかに体力と気力と繊細な手先の器用さが必要か,80名ほどの参加者の皆さまからも驚きの声が挙がっていました。講演の後は,企画展示室で実際の標本や研究用の道具を見ながら,ご説明をいただきました。

 本土曜市民セミナーは,7月2日(土)〜10月2日(日)の間,総合博物館において開催の企画展示「Lepidoptera 空を舞う昆虫たち チョウとガの世界」の関連イベントの一つとして開催されました。本展示も大変ご好評いただき,たくさんの方にご来場いただいています。

講演の様子 展示解説する久万田講師(中央)
講演の様子 展示解説する久万田講師(中央)

(総合博物館)


前のページへ 目次へ 次のページへ