8月3日(水),大学文書館では,大嶋邦廉氏(工学部1962卒)より,宮川儀八(大嶋邦廉氏の義父)の旧蔵資料をご寄贈いただきました。
宮川儀八(1904-2001)は,北海道庁立札幌第一中学校を経て,1924(大正13)年北海道帝国大学予科に入学,1927(昭和2)年に工学部へ進学し,1930(昭和5)年工学部電気工学科を第3期生として卒業しました。専攻を活かして卒業後は北海道配電株式会社(北海道電力株式会社の前身)に就職しました。
この度,ご寄贈いただいた資料は,写真帖「昭和五年第三回卒業記念 北海道帝国大学工学部電気工学科」1冊と,「卒業証書」(札幌第一中学校/1924年3月),「予科修了証書」(北海道帝国大学/1927年3月),「試験合格科目・論文題目証明書」(北海道帝国大学工学部/1930年3月),「学士試験合格証書」(北海道帝国大学/1930年3月)の証書4点です。
「試験合格科目・論文題目証明書」には,「熱及熱機関」,「電気磁気学」,「電気鉄道」,「送電及配電」,「電灯及照明」など,電気工学系の全44科目の修学記録が見られます。電気工学科卒業記念の写真帖では,工学部の各教室の講義・実験風景,教官・学生の肖像写真が貼付されおり,工学部(白堊館),医学部附属医院,正門(移設前,現在の南門),エルムの鐘,エルムの森,クラーク像など,1920年代後半の北大キャンパスの風景写真が彩りを添えています。
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試験合格科目・論文題目証明書 |
白堊館の前庭にて |
戦前期における工学部学生の在学・卒業関係資料は,保存されているものが少ないため,ご寄贈いただいた資料は非常に貴重なものです。大学文書館では大切に保管し,今後,展示等を通じて紹介していきます。
(大学文書館)
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