人獣共通感染症リサーチセンターは,WHO(世界保健機関)から,「WHO指定人獣共通感染症対策研究協力センター」として指定され,12月5日(月)に獣医学研究科講義棟で,指定証授与式が行われました。
WHOは,近年,世界各地で発生している人獣共通感染症対策のため,WHOと協働できる研究機関を3年にわたり調査してきました。その結果,これまで人獣共通感染症の予防と制圧を目指した研究開発を推進するとともに,世界,とりわけアジア・アフリカ諸国と日本の研究者,専門技術者に教育・研修コースを提供し,人獣共通感染症対策専門家を育成してきた本センターの国際活動が評価され,指定に至ったものです。
授与式では,WHO西太平洋地域事務局 Shin Young-soo 事務局長の式辞の後,喜田 宏人獣共通感染症リサーチセンター長に指定証とプレートが授与されました。
続いて,本学上田一郎理事・副学長の挨拶の後,農林水産省の煖エ 博消費・安全局長,文部科学省の戸渡速志審議官(研究振興局担当),厚生労働省の武井貞治国際協力室長,北海道総合政策部の荒川裕生部長から,祝辞が述べられました。
終わりに,喜田センター長から,関係者への謝辞とWHO(世界保健機関),FAO(国際連合食糧農業機関),OIE(世界動物衛生機関)の代表に対し,人獣共通感染症対策の克服に向け,「One Health」コンセプトの傘の下,調査研究・教育と対策法の開発に共同で邁進する呼びかけと挨拶が述べられました。
今後は,WHOをはじめとする国際機関ならびに各国と連携し,人獣共通感染症発生現地に赴き,調査を先導するとともに流行防止対策を指揮するほか,新規診断法と治療法の開発,人獣共通感染症対策専門家の育成を強化します。
本センターには,世界の人獣共通感染症の発生状況,監視と診断体制ならびにグローバルサーベイランス(世界的な監視体制)の強化・発展,研究の深化と拡大が求められ,一層の国際社会貢献に期待が寄せられています。

WHO西太平洋地域事務局 Shin Young-soo 事務局長から指定証を受ける 喜田センター長(左)
 授与式後の記者会見の様子
喜田センター長(左),葛西健WHO西太平洋 地域事務局健康危機管理部長(右) |

プレートを手に握手する様子 |
(人獣共通感染症リサーチセンター)
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