名誉教授 髙橋 香織 （たかはし かおり） 氏 （享年88歳）
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名誉教授 髙橋香織氏は，平成24年６月19日に逝去されました。ここに生前のご功績を偲び，謹んで哀悼の意を表します。 同氏は，大正13年３月31日札幌市に生まれ，昭和21年９月北海道帝国大学医学部医学科を卒業後，北海道大学大学院特別研究生となり，同26年10月悪性腫瘍の臓器特異性に関する研究で医学博士の学位を授与されました。昭和27年１月から同39年８月まで美幌町立国民健康保険病院長として勤務し，北海道の地域医療に多大な貢献をされています。昭和39年８月北海道大学医学部助教授に任ぜられ，同47年７月からは北海道大学保健管理センター初代所長（昭和48年２月より医学部教授併任）に任命され，同61年３月の退職まで22年余の長期にわたって勤められました。殊に，保健管理センターの創設期にセンターの整備充実に尽力され，本学の学生，教職員の健康管理に貢献されたことは高い評価を受けています。退官後は，昭和61年４月から平成５年３月までNTT札幌病院長に就任し，市民の健康を守るため大きな努力を払われました。 同氏の研究活動は多岐にわたっていますが，特記すべきものは北海道大学における学生・教職員の保健管理を通じ，臨床保健学ともいうべき分野を創設されたことにあります。同氏は北海道大学学生・教職員のための体系的な健康管理体制を確立し，国立大学の保健管理センターの模範となる体系を完成させました。 学外においては，全国大学保健管理協会「大学生の健康白書」の編集委員として活躍し，協会の運営・振興に貢献すると共に，全国大学の保健管理業務の運営にも寄与されました。 以上のように同氏は本学における保健管理業務並びに学生・教職員の健康の向上に努め，これらを通じて本学並びに医学の発展に寄与した功績は誠に顕著であります。これらの功績により，平成14年５月，勲三等瑞宝章を授与されました。 ここに謹んで先生のご冥福を心よりお祈り申しあげます。 |
