北海道大学病院では,9月5日(水),医師や看護師,学生ら約200人が参加し,広域大規模災害の発生を想定した第9回北大病院災害医療訓練を実施しました。
訓練は,札幌近郊で大地震が発生し,一部医療機能が停止した状況で傷病者を受け入れなければならないという想定で行われました。
まず,傷病者の緊急度や重傷度によって治療や後方搬送の優先順位を決めるトリアージセンターを外来玄関前と外来ホールに設置し,次々と訪れる模擬被災者を院内3箇所の処置治療センターに振り分けます。最も重傷の患者はアメニティホールに運ばれ,職員らは本番さながらの声かけをしながら対応の流れを確認しました。約1時間にわたる訓練は,福田 諭病院長による訓練終了の宣言と挨拶で幕を閉じました。
訓練終了後は,各対応責任者から訓練についての意見交換がなされ,今後の課題を探っていくことで,現在の災害医療体制をより優れたものに発展させるよう努めています。
また,9月7日(金)には,放射性物質,生化学物質による災害やテロの発生を想定したCBRNE(Chemical, Biological, Radiological, Nuclear,Explosives)災害対策訓練を実施しました。
訓練には約30人が参加し,脱衣テント,除染テント等を設置し,医師が防護服を着用し,傷病者の到着から汚染の除去,病院内へ搬送するまでの手順を確認しました。
このような,大がかりな訓練を定期的に実施することにより,職員の危機意識の向上と,実際の災害に直面したとき,適切な対応が可能となることが期待されています。