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薬学研究院で平成24年度医薬品等審査迅速化事業費補助金
「ナノテクノロジーを基盤とした革新的医薬品に関する評価方法」
キックオフシンポジウムを開催

総合討論の様子(左から荒戸先生,加藤先生,片岡先生,木村先生,原島先生,松村先生)

総合討論の様子
(左から荒戸先生,加藤先生,片岡先生,木村先生,原島先生,松村先生)

 11月6日(火),薬学研究院臨床薬学講義室において,平成24年度医薬品等審査迅速化事業費補助金として採択された「ナノテクノロジーを基盤とした革新的医薬品に関する評価方法」のキックオフシンポジウムを開催しました。
 本シンポジウムは,医薬工連携によるナノメディシンの安全性・有効性に関する評価法の包括的なガイドラインの策定及び国際標準化を目的とした革新的医薬品・医療機器・再生医療製品実用化促進事業「ナノテクノロジーを基盤とした革新的医薬品に関する評価方法(平成24〜28年度)」の実施に際し,これまでのシーズ研究に関する最新知見を紹介するとともに,本プロジェクトの事業計画に関して意見交換を行うことを目的として開催されました。
 シンポジウムの開会に際して,松田 彰薬学研究院長の挨拶の後,玉木長良医学研究科長より医学研究科において現在進行中のレギュラトリーサイエンスに関連した研究プロジェクトについての紹介と本事業における医学研究科の役割について説明がありました。
 その後,本学薬学研究院 原島秀吉教授から「本事業の概要とガイドライン策定のシーズとなる多機能性エンベロープ型ナノ構造体(MEND)に関するこれまでの研究」についての講演があり,東京大学大学院工学系研究科・医学系研究科 片岡一則教授からは,「高分子ミセルに関する研究成果と実用化への展望,課題」等について講演いただきました。
 休憩を挟んで,国立がん研究センター東病院臨床開発センター新薬開発分野 松村保広分野長から「抗がん剤内包ミセルのトランスレーショナル研究及び抗体付加ミセルに関する研究」について,東京大学大学院薬学系研究科 木村廣道特任教授から「ナノDDS医薬のレギュレーションと産業振興」について,国立医薬品食品衛生研究所薬品部 加藤くみ子室長から「工業製品としての医薬品の品質管理とナノメディシンの品質評価に関する課題」について,本学医学研究科連携研究センター 荒戸照世教授から「レギュラトリーサイエンスが革新的医薬品の実用化に果たす役割」について講演いただきました。
 最後の総合討論では,講演を行った先生方と参加者との間で「日本発の革新的医薬品をいかにして実用化へ導くか,そのために何がバリアーとなっているのか」等を中心に活発な討論,意見交換がなされました。
 最終的に参加者の総数は101名にものぼり,予想を大きく上回る大盛況のキックオフシンポジウムとなり,関心の高さを実感しました。ご多忙の折,遠方よりお越しいただきました参加者の皆様に,この場をお借りしてお礼申し上げます。
松田薬学研究院長

松田薬学研究院長

玉木医学研究科長

玉木医学研究科長

(薬学研究院・薬学部)

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