総合博物館では,3月16日(土)から3階で新規常設展示「北海道とアンモナイト」コーナーを公開しています。この展示では,世界的なアンモナイトの産地である北海道の成り立ちと,北海道のアンモナイトを活用した研究が当該分野のこの100年間の研究のフロンティアであることを示し,道内の各地域の特色あるアンモナイトを全道図にマッピングして立体的に紹介しています。また,ご協力いただいた道内の博物館もパネルで紹介しています。
展示の企画・制作は,総合博物館で展開している「ミュージアムマイスター認定コース」社会体験型科目の一環として,化石や展示制作に関心のある学生達が担当しました。このプロジェクトは,北海道大学公認サークル「シュマの会」がアンモナイト標本を活用する方法を模索していることをきっかけに始まりましたが,参加したのはシュマの会のメンバーだけでなく,専攻も学年も異なる水産学部,理学部,農学部,文学研究科の10名の学生でした。プロジェクトは学生主導で進められ,総合博物館の担当教職員が監修しました。アンモナイトについての知識を共有し,化石をよく観察することから始まったプロジェクトでは,展示のコンセプトづくりから展示構成とパネル内容の検討,展示手法の開発のすべてにおいて,学生達がミーティングを重ね,メーリング・リストでも活発に議論を続けました。展示公開を報じるポスターや館内の他の展示室にあるアンモナイトを紹介する案内図も学生達が制作しました。
また,3月16日(土)と17日(日)に開催された「博物館まつり」では,学生達が展示解説を行いました。今後,この展示を活用したワークショップも展開する予定です。学生達による新しい展示をぜひご覧いただきたいと思います。
参加学生の事後考察レポートは当館ホームページで公開しています。