北方生物圏フィールド科学センター生物生産研究農場では,10月25日(金)午後1時から,アグリフードセンター傍に位置する畜魂碑前において,教育・研究に供された家畜の供養のために畜魂祭を執り行いました。朝からの大雨の中,山田敏彦農場長をはじめとする本センターの教職員,本センターを利用する農学部の教職員等20名の関係者の参列がありました。
本センター生物生産研究農場では,自給飼料を主体とする物質循環型の持続的な家畜生産を継続して行ってきており,様々な教育・研究に用いられています。また,家畜用飼料作物の生産から,それらを利用した家畜生産を行い,得られた生産物を加工して製品を製造するという一連の流れを教育の中心としています。これらの教育・研究活動に対して,多大な貢献をした家畜・家禽に感謝し,その御霊を供養するために毎年畜魂祭を行っています。
はじめに山田農場長の挨拶の後,参列者全員で畜魂碑に拝礼しました。その後,中小家畜生産研究施設,酪農生産研究施設,畜産製造施設より,家畜・家禽の飼養頭数や利用実績等の報告がありました。
次に山田農場長から,昨今の輸入飼料高騰について触れ,「わが国の家畜飼料を外国からの輸入に依存している体質では,今後,畜産も崩壊しかねないことが危惧され,さらに,TPPの問題もあるので,早急に,足腰が強い畜産の生産技術体系の確立が求められている中で,北大農場では,自給飼料生産を中心とした畜産生産システムを実証中であり,また,本学で今,サステナビリティウィーク期間であるが,畜産においても,持続的な家畜生産に向けたシステムを構築していることを使命と考えている」ことが述べられました。