名誉教授 小川 雄一 (おがわ ゆういち) 氏 (享年88歳)
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名誉教授 小川雄一氏は,平成26年1月6日心不全のため87歳で逝去されました。ここに生前のご功績を偲び,謹んで哀悼の意を表します。 先生は,日本原子力研究所在籍中には我国最初の原子炉JRR-1の建設,臨界前実験および臨界実験に従事し,日本の原子力利用の端緒となった研究・開発にたずさわり,また米国ノースカロライナ州立大学原子炉研修課程に入学・修了,続いて米国アルゴンヌ研究所国際原子炉学校に入学・修了して原子炉の基礎と応用に関する研鑽を深め,これらの経験を北海道大学における原子炉に関する教育と研究において展開することで,原子力の有効利用に資する研究の進展に貢献するとともに,今日の日本の原子力を担っている研究者・技術者の育成に大きな貢献を果たされました。 先生は,昭和2年8月5日に札幌に生まれ,同26年北海道大学工学部電気工学科を卒業し,北海道電力株式会社,日本原子力研究所,日本原子力発電株式会社を経て,同37年8月に北海道大学工学部共通講座原子炉工学講座助教授に採用され,同45年10月に同講座教授に昇任し,平成3年3月31日に定年退官され,同年4月北海道大名誉教授になられました。 学外においては,京都大学原子炉実験所の協議員及び審議員ならびに臨界集合体共同利用委員会委員,東京大学原研施設共同利用委員会委員,電気学会評議員,日本原子力学会の理事及び企画委員長ならびに評議員,日本原子力学会北海道支部長等を歴任されました。昭和60年1月から平成7年2月まで原子力安全委員会原子炉安全専門委員会の委員を務め,部会長なども務め,国のエネルギーの安全確保に貢献されました。平成5年10月に科学技術庁長官より原子力安全功労者賞を受賞されました。 ここに謹んで先生の御冥福を心よりお祈り申し上げます。 |