本賞は,日本の研究者にとって極めて名誉あるものです。
部門 | 氏 名 | 所属・職名※ | 業 績 名 |
理解増進 | (筆頭者)杉山 滋郎(すぎやま しげお) 石村 源生(いしむら げんせい) 大津 珠子(おおつ しゅこ) 三上 直之(みかみ なおゆき) |
理学研究院 教授 高等教育推進機構 特任准教授 高等教育推進機構 特任准教授 高等教育推進機構 特任准教授 |
アウトリーチ活動とそれ を担う人材の育成を統合 した理解増進 |
※受賞時の職名を記載。 |
功績等
昨今,東日本大地震などを契機に「科学技術に関わるリスク」に関し専門家と国民との間でコミュニケーションを図ることが重要になるなど,科学技術コミュニケーションの重要性がいっそう高まっています。また一方では,多様なコミュニケーション手法が国内外で新たに開発され,Facebookや電子書籍など新しいツールを科学技術コミュニケーションに取り込むことも求められていました。そうした中,高等教育推進機構科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)では,各種の科学技術コミュニケーション活動を,それを担う人材の育成と統合して展開してきました。以下はその主要な活動例です。
1)サイエンスカフェのほか,「デザインワークショップ」など若者の科学技術への興味関心を高める手法を開発。
2)遺伝子組み換え作物,ナノテクノロジー,BSEをテーマに,コンセンサス会議や討論型世論調査などの対話手法での取り組
み。
3)電子書籍『鈴木 章 ノーベル化学賞への道』などのほか,放射能・放射線の基本を解説した電子書籍『もっとわかる 放射
能・放射線』を迅速に無料で公開。
4)地域住民とともに「津波避難マップを制作する」対話集会を開催し,対話集会実施のためのマニュアルを公開。
また,こうした活動を通して,科学技術コミュニケーション活動を担う人材を平成17〜25年度に約550名輩出し,現在,彼/彼女たちは全国各地で活躍しています。さらに,教育プログラムに関して国内外の大学や機関からの視察の受入や,全国各地での出張授業や講演など,科学技術コミュニケーションを全国へと波及させることにも貢献してきました。
今回の賞は,こうした功績に対して授与されたものです。