名誉教授 宮原 孝四郎(みやはら こうしろう) 氏 (享年93歳)
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名誉教授 宮原孝四郎氏は,平成26年9月16日にご逝去されました。ここに生前のご功績を偲び,謹んで哀悼の意を表します。 先生は,大正10年3月30日北海道に生まれ,昭和18年9月に北海道帝国大学理学部化学科を卒業,同年10月に同大学大学院特別研究生となり,同28年4月に理学部助手に配置換えとなり,同32年12月に同大学触媒研究所助教授を経て,同39年4月同研究所教授に昇任されました。昭和59年4月に停年により退職,同月北海道大学名誉教授の称号を授与されました。 この間,永年にわたって本学に奉職し,特に,化学専攻分野の大学院生の教育指導にあたり,多くの研究者の育成に努められました。研究面においては,触媒化学及び反応速度論の研究の発展に寄与され,昭和36年7月には「ニッケル蒸着膜によるアンモニアと重水素の水素交換反応について」により理学博士の学位を授与されました。 学内においては,昭和49年4月から同52年1月まで触媒研究所長として大学運営の枢機に参画し,教育行政上多大な功績を残されました。 学外においては,全国の触媒研究者の組織であった触媒懇談会を触媒学会に発展させることに尽力し,同会で数々の役職を歴任されました。また,昭和55年に日本で開催された国際触媒会議では,組織委員及び座長を務め,斯界の発展に大いに貢献し,その功績に対し,昭和62年度触媒学会名誉賞を受賞され,平成7年4月には勲三等旭日中綬章の栄誉に輝かれました。 以上のように先生は,触媒化学及び物理化学の分野において,優秀な研究者として永年にわたりわが国の学術の進歩に貢献し,教育者として学生の教育・指導を行うとともに,後進の研究者・技術者の育成に尽力されました。 ここに謹んで先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。 |