人材育成本部のS-cubicでは,11月19日(水)・20日(木)に学術交流会館にて「Advanced COSA(2)」を開催しました。
Advanced COSAとは,科学者のための科学経営コース(Advanced COSA : Course of Science Administration)の略称であり,企業の第一線で活躍する研究所長や部長級の方を講師としてお招きし,大学院博士課程における教育や研究経験が,企業における研究や事業活動においてどのように活かされているのか,また現在の企業が博士に対して何を期待しているのか等,実例を交えて講義していただきます。
お招きしている講師は,基礎科学を学んだ研究者が就職し,活躍している企業において研究や事業の第一線を経験し,現在も企業研究のあり方や基礎研究の進め方と事業の方向性等の課題について日々取り組まれている方々です。また,平成20年度からは企業研究を身近に感じてもらうため,本学の先輩博士である若手〜中堅研究者も講師としてお招きしています。
この講義を通して,大学院生が,企業での活動はもとより,アカデミアでの活動においても参考となる企業研究の現状について理解を深め,社会における基礎科学の重要性を認識し,視野を拡大することを目指します。
今回のAdvanced COSA(2)では,日本IBM株式会社技術部長の片岡利枝子氏,住友林業株式会社森林・緑化研究センター長の中村健太郎氏,酔鯨酒造株式会社の取締役・工場長の能勢 晶氏,若手先輩として味の素株式会社イノベーション研究所 フロンティア研究所の正瑞 文氏(本学工学院博士課程,平成23年修了)の4名の方々に企業での研究概要に続き,ご自身の経験や若手研究者に期待することについてご講演いただきました。
博士研究員や大学院生の参加は2日間で延べ93名となり,数多くの学生が熱心に聴講していました。
開催後の参加者のアンケートでも,「自分たちの専攻学問とは異なる分野で働く方のお話を聞くことにより,異なる視点から働くことについて学ぶことができた」「モノづくりの現場の様子がより具体的にイメージできるようになった」との嬉しいコメントが数多く寄せられました。
人材育成本部では以上の活動に加えて,赤い糸会,キャリアパス多様化支援セミナー,企業での長期インターンシップ等を通して,これまで以上に博士研究員や大学院生の実践力を高める事業に注力していきますので,今後ともご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。
なお,興味のある方は人材育成本部のホームページをぜひご覧ください。
◆http://www2.synfoster.hokudai.ac.jp