観光学高等研究センターでは平成18年の開設以来,既存の観光学の学問領域にとらわれず,常に地域社会や産業界など実社会のニーズを踏まえた最新の研究やプロジェクトに挑戦してきました。今回の講座では,観光学高等研究センターの教員が最新の研究・実践テーマを取り上げ,10月23日から11月20日までの毎週木曜日,情報教育館3階スタジオ型多目的中講義室において,毎回関係するゲストを招いて対談を行いました。
第1回目は,「地域づくりにおけるよそ者のダイナミズム」と題して,敷田麻実教授が吉元美穂氏(特定非営利活動法人登別自然活動支援組織モモンガくらぶ事務局長)と,地域づくりにおけるよそ者の役割や効果について議論を行いました。
第2回目は,「広告・旅行会社のプランナーと考える観光・地域振興の仕事」と題し,内田純一准教授が,原田亜紀氏(株式会社JTB北海道),林 純也氏(株式会社電通北海道)と,北海道新幹線の開業効果を高めるためのプロモーション戦略や地域ブランド戦略について話し合いました。
第3回目は,「文化遺産を千年先に引き継ぐには!」と題し,真板昭夫客員教授が,下休場千秋氏(大阪芸術大学教授)と,アフリカ・カメルーンの事例を中心に,文化遺産継承のポイントについて解説しました。
第4回目は,「“昭和の旅と娯楽”再考」と題し,山村高淑教授が,妙木 忍氏(国際本部留学生センター特任助教)と,秘宝館誕生の秘密とその後の展開を中心事例に,戦後昭和における観光の大衆化の本質に迫りました。
そして最終回の第5回目では,「観光をめぐる『不都合な真実』とは?」と題して,西山徳明教授(現観光学高等研究センター長)と石森秀三氏(初代観光学高等研究センター長,北海道開拓記念館館長)が,新旧センター長対談を行いました。
いずれの回においても,ゲスト講師と弊センター教員との間で,観光創造の研究・実践の最前線について,会場の皆様も巻き込んだ熱い議論が行われました。受講いただいた皆様,ゲスト講師としてお越しいただいた先生方に厚くお礼を申し上げます。