1月9日(金)から, 附属図書館正面玄関ロビーにおいて,附属図書館・大学文書館共催展示「“With malice toward none, with charity for all”――遠友夜学校の歴史」を開催しています。
遠友夜学校は,1894(明治27)年に札幌農学校教授であった新渡戸稲造と妻メアリーが,貧困等で学校に通えない子どもたちのために札幌(南4条東4丁目)に創設した学校です。当初は初等部の運営に主眼を置きましたが,後には時代の要請に合わせて中等部を整備しました。学校の運営には有志の市民が当たり,宮部金吾,大島金太郎,有島武郎,半澤 洵といった札幌農学校・北大関係者が中心的な役割を果たしました。また,多くの農学校生・北大生が教師を務めましたが, 1944(昭和19)年に戦時体制の中で50年に及ぶ歴史に幕を閉じました。
本展示では,昨年夏,本学が札幌市から受贈した「遠友夜学校関係資料」を中心に,附属図書館の蔵書や写真,大学文書館の沿革資料(高岡熊雄・半澤 洵・川嶋一郎関係資料,札幌農学校簿書等)を用いて,遠友夜学校がどのような活動を繰り広げ,変遷してい ったか,本学の学生・教員がどのように関わったかを紹介しています。
展示は,(1)遠友夜学校の創立〜「すべての人に慈愛を」,(2)初等部の活動〜「是こそ楽しき極みなれ」,(3)中等部の新設〜「夜学校はいつも君達の友です」,(4)戦争の影と閉校〜「学問より実行」の4部構成です。
期間は,3月31日(火)までですので,ぜひご覧ください。