部局ニュース

北海道大学サマーインスティテュート・トライアル
「課題解決の手法を学ぶ2+2日間(part2)」を開催

欧州,アフリカ,札幌,沖縄など多様な参加者

欧州,アフリカ,札幌,沖縄など多様な参加者

 平成27年度北海道大学サマーインスティテュート・トライアル「課題解決の手法を学ぶ2+2日間」(担当教員参加部局:理学研究院,農学研究院,先端生命科学研究院,保健科学研究院,高等教育推進機構)は2部から構成され,8月22・23日にPart1:解決すべき課題の芯をつかむ(ケースタディーとリサーチ演習)を実施しましたが,今回,Part2:課題解決のデザイン−サービスデザイン・ワークショップを10月10日(土)・11日(日)に高等教育推進機構S棟1階で開催し,21名(学内教員・学生17名,学外4名)が参加しました。
 本ワークショップでは大学間交流協定校であるフィンランド・ラップランド大学サービスデザイン大学院の研究者2名(Essi Kuure, Hanna-Riina Vuontisjärvi)に講師として来日いただき,様々な課題解決手法の中でも特に欧州で開発され,日本でも最近各方面で注目されているサービスデザインの手法を学ぶワークショップを企画しました。サービスデザインとは,デザイン思考を使い(デザインはアート作品など限定的なプロダクトというイメージがありますが,ここでは「インタンジブル」な社会・分野の課題やプロセスの解決も含まれ,より良い方向へ導く価値のある・効果的な思考法),目に見えないサービスを利用者の立ち場に立って可視化し,問題を洗い出し,課題解決の方法を具体化していく手法です。今回のワークショップでは世界的イベントであるTokyo Olympic 2020を題材とし,私たちにとって良いイベントに育てていけるか,また東京五輪を楽しむために札幌人ができる地方在住者の参加のあり方について,サービスデザインの実践をわかりやすく学ぶことができました。
 「北海道大学近未来戦略150」にあるように,知の拠点である大学は,「イノベーションを創出し,社会の改革と世界の課題解決を主導する人材」を育成することによって,この国と世界の持続的発展に貢献しなければなりません。ワークショップ参加者からは,「本学が目指す人材育成の手法にサービスデザイン思考が学際領域や産業社会・地域コミュニティの研究にどのように活用できるか今後も試行したい」「大学の理系・文系の基礎教育や新渡戸スクールなど学際領域を能動的に学ばせる教育技法として,このアクティブラーニングを取り入れたい」という感想も寄せられました。
 今回ラップランド大学講師によるサービスデザインの講演は複数実施され,滞在中に,学内外から延べ100名余に参加いただきました。来年度はラップランド大学によるサービスデザインを,大学院共通授業科目として開講することを計画しています。
 なお,今回のワークショップの様子は,理学研究院アクティブラーニング推進室ホームページにも掲載します。
http://www.sci.hokudai.ac.jp/active-learning/
ラップランド大学から来日した講師ラップランド大学から来日した講師

ラップランド大学から来日した講師

サービスデザインのプロセスの一場面

サービスデザインのプロセスの一場面

(生命科学院・先端生命科学研究院)

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