3月29日(火),百年記念会館大会議室にて,北大発ベンチャー促進懇談会年次報告会「ベンチャーキャピタルを使いこなす」を開催しました。
この懇談会は,本学の技術シーズの企業化を加速し,技術革新,地域活性化に活用することを目的に月例会として開催してきたセミナーの平成27年度の総まとめの会です。
4月に設立された本学の創業デスクの活動を報告し,現在7件の創業計画に対して支援を行っている旨の説明を行いました。また,北大発ベンチャー認定制度の紹介と募集開始のアナウンスも行いました。
会議の冒頭,産学・地域協働推進機構長である川端和重理事・副学長と株式会社東京大学エッジキャピタルの郷治友孝代表取締役社長との間で,連携協力覚書の調印式が行われました。同社は大学専門のベンチャーキャピタルとして平成16年に設立され,10年余で1兆円を超える時価総額のベンチャーの創立・支援を実現してきました。
続いて,独立行政法人中小企業基盤整備機構の矢島敬雄理事から「ベンチャーキャピタルの機能と活用」と題する基調講演が行われました。同機構は,事実上国内のベンチャーファンドすべてに出資しており,ベンチャーキャピタルのフィクサーともいえる国の機関です。続いて,郷治代表取締役社長から「大学発ベンチャーとベンチャーキャピタルの活動について」と題して講演いただきました。お2人が強調されたのは,ベンチャーキャピタルはハゲタカファンドではなく,研究者と併走する支援者である,ということでした。
年次報告会の後半は,4名の方が,出資を募るためにベンチャーキャピタリストを説得するためのプレゼンテーションを行う,というピッチイベントでした。このイベントは我が国の主要な競争的資金を供給する国の機関である特定研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と本学の共催で行われました。我が国トップレベルのベンチャーキャピタリスト,ベンチャー支援者である4名のコメンテーターから厳しくも温かい質問・コメントをいただき,緊張感あふれるピッチとなりました。
セミナーの後は,ファカルティハウス「エンレイソウ」で交流会を開催しました。講師,参加者,スタッフ約50名が参加し,和やかな意見交換が行われました。このイベントの様子は翌朝のNHKニュースで紹介されました。