産業創出部門制度は,本学と民間等外部の機関が共通の課題について一定期間継続的な共同研究を実施することにより,社会的に高い付加価値を持つ産業を創出し,社会イノベーションを推進することを目的とする制度です。これまでの産業創出部門は全学組織である産学・地域協働推進機構に設置されていましたが(平成28年3月末時点で5部門設置),次世代物質生命科学研究センターの発足趣旨及び新規体制に鑑み,同センター内に,本学で初めての「部局設置型」産業創出部門として,株式会社ダイセルと連携協力して「脂質機能解明研究部門」を4月1日(金)に開設しました。
全学組織設置型は部局横断的な融合研究開発に適していますが,この度の部局設置型は研究テーマを「乾燥肌・アトピー性皮膚炎・抗ガン剤投与患者の皮膚状態改善及びアルツハイマー予防のための新規機能性健康素材の開発」に絞り組織構成をコンパクトにすることで,より柔軟かつ機動的な共同研究開発が可能になるなどの利点が見込まれます。
植物性セラミドを用いた皮膚機能改善の研究開発はこれまでユニチカ株式会社との共同研究として,地域イノベーション戦略推進事業「さっぽろヘルスイノベーション“Smart-H”」などで展開して優れた機能性食品を生むなど多くの成果をあげてきました。ユニチカ株式会社の健康部門が株式会社ダイセルに合併移行したのを期に,これを更に発展させ,「うるおい肌」部門の初めての特定保健用食品を目指すなど,全国的に発展しつつあるセラミド市場を牽引していくことを目指します。また,これまでの研究を抗ガン剤投与患者の皮膚機能改善やアルツハイマー疾患予防のための新規機能性素材の開発といった,健康長寿社会を今後築いていく上での重要課題にも取り組んでいく予定です。