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公共政策学研究センターが「第4回北海道ダイアログ:
東アジアにおける市民社会対話」を開催

参加者の集合写真

参加者の集合写真

 2月19日(金)・20日(土),韓国中央大学にて公共政策学連携研究部附属公共政策学研究センター東アジア研究所主催により,日本,韓国,台湾,中国の東アジア地域の4つの市民社会を代表する研究者・民間活動家らを集めた「第4回北海道ダイアログ:東アジアにおける市民社会対話」を開催しました。
 過去3回の「北海道ダイアログ」は本学で開催しましたが,今年は初の試みとしてソウルで実施しました。今回は「親密圏,家庭,ケア」の現状と課題をテーマとして,ジェンダーや国民的再生産に関わる規範や人々の行動の変化について,参加者が各国・地域の現状と課題を持ち寄り,意見交換や議論を繰り広げました。
 旧来の婚姻や家庭の観念が色濃く残った法制度を変え,家庭内での男女平等の実現を目指す台湾の民間活動家の取り組みや,経済構造の変化に伴い女性が非正規雇用で低賃金労働への従事を余儀なくされている韓国の実情,また中国からは家庭が国家と個人にとってそれぞれの安全を求める先となっているとの視点が提示されました。日本については,家族主義から脱却できていない社会的規範と法制度により,家族あるいは社会によるケアからこぼれおちる貧困児童の問題提起がなされました。
 個人が愛着を感じる私的領域をめぐり,国家による福祉充実への期待と親密圏への政治の介入への懸念,その狭間にゆれる日本,韓国,中国,台湾の現状について,国と地域の壁を超えて改めて見つめ直す対話の場となりました。
遠藤 乾教授による報告の様子

遠藤 乾教授による報告の様子

会場の様子

会場の様子

(公共政策学教育部・公共政策学連携研究部)

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