5月14日(土),高等教育推進機構大講堂にて,平成28年度の新渡戸カレッジ入校式を行いました。1年生182名,2年生82名が第4期カレッジ生として入校し,在校生424名とともに今年度の新渡戸カレッジがスタートしました。当日は様々な分野で活躍されているフェロー30名が駆けつけたほか,来賓として本学同窓生で元文部科学省研究振興局長の遠藤昭雄氏が出席されました。
最初に,新田孝彦新渡戸カレッジ校長代理から,全人教育の模範となり,現代に通じる新渡戸稲造の精神と,それを受け継ぐ新渡戸カレッジの特色について説明があり,「新渡戸カレッジはまだ完成されていません。このカレッジの伝統を,皆さん一人ひとりが夢をふくらませ,創り上げてください」とのメッセージがありました。次に,全フェローの紹介後,1・2年生を担当するフェローを代表して多田幸雄フェロー,林美香子フェローから祝辞をいただきました。多田フェローは,「30年後,現在ある仕事はほとんどが不要になると言われていますが,そうした未知なる時代だからこそ,人間としての価値が問われます。人間力を磨き,生涯にわたって『自分は何をしたいか』を追求してほしい」と話されました。林フェローは,リンカーンの「意志あるところに道は開ける」という言葉を実践してきた自らの経験を語り,「それぞれの道を見つけ,あきらめず,一歩を踏み出してください」と話されました。
引き続き,カレッジ役員,学部長の紹介があり,在校生祝辞として法学部3年生の藤谷和廣さんは,自分の価値観を絶対化せず,異なる価値観に出合った時にそれらを相対化し,判断するチャンスを新渡戸カレッジでつかんだ経験を語りました。新入生を代表して総合理系1年生の竹ケ原謙さんからは,「開かれた場所である新渡戸カレッジで,利用できるものは徹底的に利用したい」と抱負が述べられました。その後,色々なプログラムに積極的に取り組み,活躍したカレッジ生4名に,上田一郎新渡戸カレッジ校長代理より「新渡戸カレッジ奨励賞」が授与されました。
最後に,石山 喬新渡戸カレッジ副校長(北海道大学連合同窓会会長)から講話をいただきました。石山会長はカレッジ生に「入校おめでとう。カレッジで学ぶ覚悟はできていますか」と語りかけ,「『世界の平和と安定に貢献できる人』を目指し,フェローの豊富な経験から大いに学んでほしい。そして,勉強だけでなく,スポーツや芸術,色々なことに興味をもって頑張ってください」と締めくくられました。また,東京での連合同窓会の活動や,海外インターンシップなどの取り組みについても紹介がありました。
入校式は,多くの方々のお祝いや熱いメッセージにあふれ,新カレッジ生にとって,新たな決意と自覚を深める時間となりました。