訃報

名誉教授 後藤 寛治(ごとう かんじ) 氏(享年95歳)

名誉教授 後藤 寛治 氏  名誉教授 後藤寛治先生が,平成29年2月13日に逝去されました。ここに先生の生前のご功績を偲び,謹んで哀悼の意を表します。
 先生は,大正12年7月5日札幌市に生まれ,昭和18年10月北海道帝国大学農学部農学科進学後に応召され,同20年9月に復学し,同22年9月に卒業されました。直ちに北海道農業試験場に勤務され,昭和25年1月国立遺伝学研究所に転出し,同31年4月から1年半,アメリカ・アイオワ州立大学に留学され,帰国後に北海道立農業試験場十勝支場及び北海道農業試験場に勤務されました。昭和45年4月に北海道大学農学部教授に就任して農学科食用作物学講座を担当され,同62年3月に停年退官されるまで農学部の教育と研究指導に尽力されるとともに,本学評議員として本学の運営に参画されました。
 食用作物と牧草の遺伝・育種学並びに生理・生態学に関する研究を展開され,遺伝要因と環境要因の相互作用を定量的に解析する手法(「選抜の場の理論」)を開発して国際的に高く評価されるとともに,実際の育種現場で利用して多数の優良品種を育成されました。また,日本の環境条件下における乾物生産の特異性を解明して育種・栽培法の改善方策を提示するとともに,複数の作物で栽培種と近縁種の交雑を行い,現在でも育種母材として利用されている超多収系統を作出されました。
 社会に対しての貢献も惜しまれず,日本学術会議会員,文部省学術審議会専門委員,日本作物学会副会長・評議員,同北海道支部長,北海道草地研究会副会長・評議員,北海道開拓審議会委員,同農政審議会委員,同種苗審議会委員などを歴任され,学問の振興と社会還元に対して大きな役割を果たされました。
 先生の御霊が安らかであられますよう,ご冥福を心より祈念いたします。

(農学院・農学研究院・農学部)

前のページへ 目次へ 次のページへ