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触媒化学研究センターで第15回北海道大学触媒化学研究センター研究討論会「明日を創る有機化学」を開催

講演者を交えての記念撮影
講演者を交えての記念撮影
 触媒化学研究センターでは,第15回北海道大学触媒化学研究センター研究討論会「明日を創る有機化学」を11月11日(木)から12日(金)の2日間にわたり,学術交流会館にて開催しました。
 センターでは,国内の触媒化学研究者を招へいして,触媒化学の特定テーマに関するシンポジウムを年1回開催しており,今回は均一系触媒をメインテーマに設定して,学外及び学内から有機化学の分野で目覚しい活躍をされている講師12名を招き,討論を展開しました。
 11日午後の開始時から会場には多くの聴衆が集まり,各講師から最近の研究成果について講演が行われ,活発な質疑応答が行われるなど,非常に熱心に耳を傾けていました。今回の討論会では,12の講演のうち半数以上を助教授・助手といった若い世代の先生方にお願いしましたが,2日間の会期中はほとんどの講演で立ち見の聴衆が出るなど好評でした。
 また,11日の夜は札幌アスペンホテルにて懇親会を行いました。会期中は天候に恵まれ,例年よりも暖かい日が続き,道外から来た講師からは,「雪が見られずに残念」という声もちらほら聞こえてきましたが,2日目の昼食後には晩秋のキャンパス散策を楽しまれた方もいらしたようです。
 このような研究討論会を通じて,全国共同利用施設としての北海道大学・触媒化学研究センターの活動をアピールすると共に,共同研究,研究ネットワークの発展が大いに期待されます。

プログラム
11月11日(木)
13:25 高橋  保(北海道大学触媒化学研究センター長)
     「開会のあいさつ」
13:30 関口  章(筑波大学・化学系 教授)
     「シリルトリック:ケイ素置換シクロブタジエンジアニオン,シクロブタジエン,テトラヘドラン及び関連化学」
14:10 瀧本 真徳(北海道大学大学院・薬学研究科 助手)
     「ニッケル錯体の特性を利用した二酸化炭素固定化反応の開発」
14:50 池田 慎一(名古屋市立大学大学院・薬学研究科 助教授)
     「ニッケル触媒が演出するドミノ反応」
15:50 山本 芳彦(名古屋大学大学院・工学研究科 助教授)
     「ルテニウム触媒を用いるジインと炭素−ヘテロ元素多重結合の環化付加反応」
16:30 伊丹 健一郎(京都大学大学院・工学研究科 助手)
     「機能性拡張π電子系のプラットホーム合成」
17:10 岩澤 伸治(東京工業大学大学院・理工学研究科 教授)
     「タングステン含有1,3−双極子の創製と反応」
11月12日(金)
9:30 大熊  毅(北海道大学大学院・工学研究科 教授)
     「単純ケトン類の水素化−触媒設計の指針−」
10:10 金井  求(東京大学大学院・薬学系研究科 助教授)
     「触媒的不斉四置換炭素構築法の開発」
10:50 大井 貴史(京都大学大学院・理学研究科 助教授)
     「キラルアンモニウム塩の分子設計を基盤とする実用的不斉合成プロセスの開拓」
13:00 神戸 宣明(大阪大学大学院・工学研究科 教授)
     「アート型遷移金属錯体を活性種とする触媒反応系の創出と応用」
13:40 石山 竜生(北海道大学大学院・工学研究科 助教授)
     「イリジウム触媒を用いたフルオロジシランによる芳香族化合物の直接ケイ素化」
14:20 宮下 正昭(北海道大学大学院・理学研究科 教授)
     「骨粗鬆症治療薬として期待されるゾアンタミン系アルカロイドの全合成研究」
15:00 「閉会のあいさつ」
(触媒化学研究センター)

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