部局ニュース

大学文書館で第1回北海道大学史研究会を開催

 2月15日(木),附属図書館4階大会議室で,北海道大学大学文書館主催により第1回北海道大学史研究会を開催しました。この研究会は,本学の歴史を単に顕彰的に取り上げるのではなく,資料に基づいた実証的な研究成果を学内外の多くの方々と共有し,本学に関する歴史についての認識を深めていくことを目的としています。
 当日は,学内外から25名が参加しました。山本美穂子(大学文書館員)が「北海道帝国大学に入学した女性たち」をテーマに報告し,林恒子氏(女性史研究者),井上高聡(大学文書館員)がコメントを述べました。
 山本報告は,1930(昭和5)年に北海道帝国大学が理学部を創設した際,理学部に進学するための予科(旧制高等学校に相当)を併設できなかったため,農・医・工学部へ進学するための北大予科や高等学校以外に,高等師範学校・女子高等師範学校・専門学校等からも進学することができるようになった経緯を説明し,その結果,1945(昭和20)年までに,東京女子高等師範学校,奈良女子高等師範学校,日本女子大学校,東京女子大学,さらには難関の文部省師範学校中学校高等女学校教員検定試験(文検)を経て,理学部及び農学部に25名の女性が入学したことを明らかにしました。そして,上記学校・文検を経て北海道帝国大学に入学した女性のうち,5名について,当事者および関係者からの聴き取り調査・資料調査をふまえて,入学経緯や従前の教育環境などを紹介しました。
 林恒子氏からは,北海道帝国大学への女性の入学の研究に先べんをつけ,また,現在よりはるかに女性の学生が少なかった時期に学生時代を過ごした経験から,非常に有意なコメントがありました。井上館員は,理学部創設前後の高等教育機関設立状況の説明と報告のための資料の調査の状況等についてコメントしました。参加者からも,1910年代以降の女性の進学希望の増大との関連などの質問等がありました。
 第2回の研究会は,6月ごろの開催を予定しています。井上勝生大学文書館副館長(文学研究科教授)が「佐藤昌介と殖民学」(仮題)をテーマに報告します。多くの方々の参加をお待ちしています。
研究会でコメント中の林恒子氏(右は報告者山本館員) 女性入学者の受験・入学関係資料(大学文書館所蔵)
研究会でコメント中の林恒子氏(右は報告者山本館員) 女性入学者の受験・入学関係資料(大学文書館所蔵)
(大学文書館)

前のページへ 目次へ 次のページへ