部局ニュース

工学研究科公開講座
「廃棄物学特別講義−循環型社会を創る−」が終了

 廃棄物は,現代の重要な社会問題であり,ほとんどすべての自治体の重点課題となっています。ごみを適正に資源化・処理するためには工学技術だけではなく,法律・経済の仕組みが必要であり,また市民が発生者であるため,行政による住民教育・意識啓発が重要です。さらに廃棄物の種類は多様であり,製品作りにさかのぼった対策も必要です。
 本講義は,廃棄物に関する研究を行っている全学の教員による大学院共通授業科目として平成14年度から開講されました。これまでの6年間の講師は,工学,地球環境,農学,情報,経済,法学,文学,エネルギーの各分野にわたっています。
 平成17年度からは,公開講座として学外からの受講生を受入れています。本年度は,4月12日(木)から7月26日(木)にかけて,毎週木曜日5講時目に開講され,リサイクル制度と経済的手法,金属資源の循環,人間の行動,市民参加,廃棄物とグリーン化学,バイオマスの資源化,廃棄物処理における国際協力,リサイクルの問題点など,計15回の講義が行われ,大学院生と一般市民合わせて38名が受講しました。
 廃棄物は一般市民の関心が高い問題ですが,講義内容の専門性が高いため,公開講座の受講生は廃棄物処理等にかかわっている企業や行政の担当者が中心となっています。公開講座の受講生の態度は積極的で,講義の最後の質疑応答では,活発な議論が行われました。また,現場からの貴重な意見を聞くことができ,大学院生にも大変有意義な講座となっています。
講義を行う松藤教授 熱心に聞き入る受講生
講義を行う松藤教授 熱心に聞き入る受講生
(工学研究科・工学部)

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