 |
授賞式での集合写真 |
このたび,スラブ研究センター 岩下明裕教授,工学研究科 岡部聡教授が第4回(平成19年度)日本学術振興会賞を受賞されました。
この賞は,日本学術振興会が,我が国の学術研究の水準を世界のトップレベルにおいて発展させるため,創造性に富み優れた研究能力を有する若手研究者を早い段階から顕彰し,その研究意欲を高め,研究の発展を支援することを目的に平成16年度から設けたものです。
人文・社会科学及び自然科学にわたる全分野が対象となり,博士学位(あるいは同等以上の学術研究能力)を有する45歳未満の研究者が同賞の対象となっているもので,今回は全国の若手研究者23名が選ばれました。3月3日(月)には授賞式が日本学士院において,秋篠宮同妃両殿下のご臨席のもと挙行されました。 |
○スラブ研究センター 岩下 明裕 氏
授賞理由「ロシア外交および中国・ロシア関係」
同氏は,平成4年4月九州大学助手として採用され,平成6年4月山口県立大学助教授,平成13年10月北海道大学スラブ研究センター助教授を経て,平成15年10月から同教授。日本学術振興会は授賞理由として,岩下氏が国際関係の理論と地域研究の実証性を結合する独創的な方法論を確立したことを強調しています。過去の業績の中では,特に『中・ロ国境4000キロ』(角川選書,2003年;すでに英語・露語に翻訳)が中ソ・中ロ国境問題の展開を壮大なスケールで描いていることが評価されました。同会は,岩下氏の手法が「複雑に絡み合って展開するアジアの国際関係分析・研究に重要な示唆を与え続ける」と期待を寄せています。 |
(スラブ研究センター) |
○工学研究科 岡部 聡 氏
授賞理由「複合系バイオフィルム内の微生物群集構造と機能の解明」
同氏は,平成5年1月宮崎大学工学部助手として採用され,平成6年4月北海道大学工学部助手,平成12年4月工学研究科助教授(平成19年4月同准教授)を経て,平成20年4月同教授に昇任されました。同氏は,「水環境工学」,「分子生物学」,「マイクロセンシング技術」を融合することにより,独創的な複合系バイオフィルムの微生物群集構造と機能の解析手法を開発し,新たな研究分野を開拓するとともに,廃水処理技術,水環境保全,汚染環境修復技術の開発・発展に大きく貢献しました。同氏の研究は,世界的に高い評価を受けており,今後も水環境工学及び環境微生物工学分野において世界をリードするとともに,更なる発展が期待されています。 |
(工学研究科・工学部) |