部局ニュース

第4回北海道大学史研究会を開催

 5月29日(木),附属図書館4階大会議室で,大学文書館主催により第4回北海道大学史研究会を開催しました。
 当日は,札幌農学校第1期生内田瀞の曾孫でいらっしゃる斎藤宣子氏,斎藤修氏(一橋大学附属図書館長)御夫妻をはじめ,学内外から49名が参加しました。逸見勝亮大学文書館長(理事・副学長)が「佐藤昌介の米国留学と「米国通信」(『大東日報』)」と題して報告し,大櫃敬史教育学研究院准教授が「佐藤昌介の米国留学と本格的な農学研究への系統」と題したコメントを行ないました。
 札幌農学校第1期生であった佐藤昌介は,後に札幌農学校・東北帝国大学農科大学・北海道帝国大学の校長・学長・総長を約40年にわたって務め,北大の礎を築いた人物です。
 逸見館長の報告は,佐藤の回想,札幌農学校の公文書,アメリカ留学中の佐藤が新聞『大東日報』に掲載した「米国通信」などの資料を重ね合わせ,佐藤が農商務省の職を辞して私費で留学した経緯,留学途上で見聞した事物・事柄とその時代背景を検討しました。
 大櫃准教授のコメントは,アメリカ留学中に農事実習を行なったホートン農場や,在籍したジョンズ・ホプキンス大学における履修記録などから,佐藤の農学研究姿勢を描き出しました。いずれも,これまであまり知られていなかった佐藤昌介の学問的形成を実証的に明らかにする内容の濃い発表でした。
 本研究会では資料に基づいた実証的な北海道大学史研究の発表の場とし,学内外の方々と共に北海道大学の歴史に関する認識を深めていきたいと考えています。今後も年2回程度の開催を計画しています。多くの方々の参加をお待ちしています
研究会の様子 研究報告をする逸見館長
研究会の様子 研究報告をする逸見館長
コメントをする大櫃准教授  
コメントをする大櫃准教授  
(大学文書館)

前のページへ 目次へ 次のページへ