余市果樹園で「ファームキッチンプロジェクト」が始動 |
本センター生物生産研究農場では,株式会社きのとやと平成20年度から3年間,共同研究として「北大・きのとやファームキッチンプロジェクト」を進めます。このプロジェクトでは主に,余市果樹園に農場(ファーム)と加工場(キッチン)を併存させた施設を計画し,原料農産物の栽培から加工までの一元管理と安全・安心ネットワークの構築を目的とし,『食育プロジェクト』として市民が食の現場を体験できる交流プログラムも予定しています。
このプロジェクトの始動を記念して,5月26日(月)に,余市果樹園において,株式会社きのとや長沼昭夫社長をはじめ,生物生産研究農場教員,余市果樹園職員,センター事務職員等の参加のもと,ハスカップの記念定植会を開催しました。
最初に,荒木農場長から開会の挨拶があり,プロジェクトの概要などが紹介され,続いて,荒木農場長と長沼社長によって,ハスカップの苗木が植えられました。この最初の定植は植え方の指導も兼ねており,参加者はそれぞれに合計85株のハスカップの苗を手分けして定植していきました。
定植作業を終えて,長沼きのとや社長から閉会の挨拶と記念撮影があり,その後,荒木農場長の案内で余市果樹園内を見学し,昼食会となりました。昼食後は倉庫において,余市果樹園の歴史を紹介するスライドショーがあり,記念定植会を終了しました。
ハスカップは暑さに弱いため道外ではほとんど栽培されず,また,皮が柔らかく収穫や貯蔵,出荷が難しいため,道内での生産量も伸び悩んでいました。今回85株の苗には,全て異なる番号が振ってあり,今後,この番号を頼りに,皮が固く大粒で,食味の良い品種を選抜・育成していくことになります。
今後は北大ブランドのコンフェクショナリ(菓子)の開発にも取り組んでいく予定ですので,北大ブランドの代表的菓子「札幌農学校」のように,ハスカップを原料にした菓子を口にすることができる日も遠い話ではないでしょう。 |
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荒木農場長と長沼社長による定植
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星野助教による植え方指導 |
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85株の定植を無事に終えて |
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(北方生物圏フィールド科学センター) |
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