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真冬の森の宝を見つけたよ!
雨龍研究林で「森のたんけん隊2009冬」を開催

 北方生物圏フィールド科学センターでは,小学生を対象とした「森のたんけん隊2009冬」を1月15日(木)〜16日(金)に雨龍研究林(雨竜郡幌加内町母子里)で開催しました(詳細は本センター森林圏ステーションのホームページ:http://forest.fsc.hokudai.ac.jp/~exfor/fr/ でご覧頂けます)。
 森のたんけん隊は,名寄市北国博物館・幌加内町教育委員会と共同で開催している1泊2日の宿泊体験型野外教育プログラムで,冬休み中の子供たちに研究林のフィールドや施設を開放し,楽しく遊びながら自然の営みや森と人間とのかかわりを学ぶことにより,個性豊かな子供に成長してくれることを願った地域連携社会教育事業です。今年度は日本学術振興会による研究成果の社会還元・普及事業「ひらめき☆ときめきサイエンス〜ようこそ大学の研究室へ〜KAKENHI」の採択事業でもあります。
 今年で9回目の森のたんけん隊には,札幌・石狩・名寄・幌加内・士別・美深・音威子府から28名の元気な小学生が集まり,北海道大学と名寄市立大学の学生やOBの中学生がボランティアとして運営をサポートしてくれました。
 初日は激しい風雪もものともせず,子供たちはカンジキを初めてはいたとは思えないほど元気いっぱい森の中を駆け回りながら,クイズ形式で樹木の名前や特徴を学んだり,木の肌に触れながらその太さや高さを測りました。クイズを解いたあとは,森の中に取り付けた谷渡りロープでアスレチックを楽しみました。休憩時間の後は,雪原でイグルー(雪の家)や思い思いの形のスノーランタンを作りました。イグルーは,雪のブロックを運ぶ係,のこぎりでブロックの形を整える係,それを積み上げる係など,作業を分担し,協力して作りました。夕食後はペットボトルを使ったアイスクリーム作りに挑戦しました。チョコレート,抹茶,ジャムなど11種類ものメニューの中から何を選ぶかあれこれ迷いましたが,風呂上りに食べたアイスはどれもとてもおいしくて,みんな満足そうでした。
 二日目は2台の雪上車に分乗して森の奥地へ出かけ,初日に学んだ様々な森の情報を思い出しながら,方位磁石やメジャーなどの7つ道具を使い,雪の中に埋められた宝箱を探しました。深い雪の中から無事に宝箱を掘り当てた瞬間,歓喜の声が森の中にこだましました。お昼のパーティーでバーベキューを堪能した後,スノーモービルに乗って真っ白な雪原を駆け巡りました。最後に,「森のたんけん博士」の認定状をもらって,2日間のたんけんを締めくくりました。
 子供たちは体と心で自然や友達との対話を楽しみ,ちょっぴり逞しくなって家に帰りました。「吹雪の森を歩くのは寒くて大変だったけど,いろんな木や植物のことを知れてよかった」,「友達がいっぱいできて楽しかった」,「ナイフで雪のブロックを切るのが気持ちよかった」,「宝物が見つかって嬉しかった」などの感想が寄せられ,年末から準備作業に携わった職員の苦労も吹き飛びました。森のたんけん隊での経験を糧として,自然観察の面白さを学び,友達との交流が今後も広がっていくことを願いながら,今年のたんけん隊は幕を下ろしました。
のこぎりで雪のブロックを整形しながらイグルー作り 「この方向に違いない」 磁石を片手に,巻物を読みながら宝探し
のこぎりで雪のブロックを整形しながらイグルー作り 「この方向に違いない」 磁石を片手に,巻物を読みながら宝探し
「宝はいったいどこだろう」 風雪の森を進むたんけん隊 大きな輪尺を使って,森の樹木の身体測定
「宝はいったいどこだろう」 風雪の森を進むたんけん隊 大きな輪尺を使って,森の樹木の身体測定
思いっきり遊んだ満足そうな笑顔思いっきり遊んだ満足そうな笑顔
思いっきり遊んだ満足そうな笑顔思いっきり遊んだ満足そうな笑顔
思いっきり遊んだ満足そうな笑顔
(北方生物圏フィールド科学センター)

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