3月4日(水),大学文書館では,附属図書館北方資料室から秋間哲夫(結婚して三東と改姓)関係資料7点の移管を受けました。
秋間哲夫(1920〜1997)は,1939(昭和14)年北海道帝国大学予科に入学し,1944(昭和19)年理学部物理学科を卒業後は東京大学地震研究所・神戸大学理学部などで地球物理学に関する研究を行ないました。
秋間哲夫は学生時代に陸上競技選手として名を馳せ,走り高跳び・走り幅跳び・三段跳び・槍投げなどで競技大会優勝の経歴があります。特に,予科2年生のとき,1940(昭和15)年6月2日,橿原神宮外苑競技場で開催された「東亜競技大会日本選手選考予選会」における走り高跳び競技で2.02メートルの日本新記録を樹立しました。この記録はその後18年間破られませんでした。秋間哲夫は特に専門的なコーチングを受けることなく,我流の練習を続けていたといいます。
移管を受けたのは,走り高跳びの日本記録樹立などを記念して1940(昭和15)年に北海道帝国大学文武会陸上競技部が贈呈した優勝カップ,日本記録を樹立した際の各種雑誌記事などです。優勝カップの共箱には,秋間哲夫の直筆署名もあります。
これらの資料は,1998(平成10)年に旧制高等学校記念館(長野県松本市)が開催した「旧制高等学校特別展」に出展された秋間哲夫ゆかりの品々を,同年12月,ご遺族の三東純子夫人が北海道大学にご寄贈くださり,附属図書館北方資料室で保管してきたものです。いずれも戦時期の学生文化史や陸上競技史の貴重な資料です。
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走り高跳びで日本記録を作った秋間哲夫 |
優勝カップ
(1940年文武会陸上競技部) |
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(大学文書館) |
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