総合博物館では,2月中に下記の6講座のパラタクソノミスト養成講座を開催しました。岩石・鉱物パラタクソノミスト養成講座(初級)は昨年秋にも開講いたしましたが,申込者多数のため,急遽2回目の開催となりました。
総合博物館では,来年度も引き続きパラタクソノミスト養成講座を開講する予定です。
鉱物パラタクソノミスト講座(上級)
2月7日(土)に,理学研究院の三浦裕行氏を講師として開講されました。当日は理学部6号館の実験室を会場とし,持ち寄った試料を使って,機械分析を行いました。参加者は3名でした。
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それぞれ持ち寄った試料を眺める参加者と講師の三浦氏 |
理学部の装置で試料を分析する |
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イネ科植物パラタクソノミスト講座(中級)
2月8日(日)に,桜美林大学の木場英久氏を講師に迎え,開講されました。参加者は10名ですが,申込者数は3倍近くなり,多くの方のご希望に沿うことができませんでした。イネ科植物は細かな構造が同定のポイントとなるため,受講生は実体顕微鏡を使って花器を解剖しながら,熱心に学びました。
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イネ科の花のつくりについて解説する木場氏 |
解剖した花を観察する受講生 |
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甲虫目昆虫パラタクソノミスト養成講座(中級)
2月14日(土),15日(日)に,当館の大原昌宏氏と大阪府営箕面公園昆虫館の澤田義弘氏を講師として開講されました。12名の受講者は甲虫の形態を実体顕微鏡で細部まで観察し,良く似た外観の甲虫に悪戦苦闘しながらも,検索表を使って科まで分類しました。
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検索の指導をする澤田氏 |
講座風景 |
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12名の受講生が2日間で分類をした甲虫の数々 |
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水草パラタクソノミスト講座(初級)
2月21日(土)に,札幌市博物館活動センターの山崎真実氏を講師に迎えて開講されました。水草は独特の形態と標本作成法があり,これらを学びつつ,代表的なミクリ科植物の標本を使って,検索表での同定法を実習しました。参加者は10名の予定でしたが,悪天候のため,8名となりました。 |
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水草の定義についての講義 |
標本を使って種を比較する参加者 |
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標本の解剖を指導する山崎氏 |
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鉱床パラタクソノミスト養成講座(上級)
2月21日(土),22日(日)に,当館の松枝大治氏と九州大学工学研究院の高橋亮平氏を講師として開講されました。初日は講義の後に,偏光顕微鏡で鉱物を検鏡するための試料の作成を行いました。6名の受講生は岩石カッターで鉱物を切断し,研磨を何度も繰り返す作業を行いました。受講生たちは研磨をかけるごとに鉱物が輝きを増していく行程を楽しみながら,数時間かけて試料を作成しました。2日目は鉱石顕微鏡を用いた試料の同定の仕方を学びました。
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岩石カッターで鉱物を切断する受講生と指導をする松枝教授 |
偏光顕微鏡で試料を観察する受講生と指導をする高橋氏 |
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岩石・鉱物パラタクソノミスト養成講座(初級)
2月28日(土),3月1日(日)に,当館の在田一則氏と北大理学院の三浦裕行氏を講師として開講されました。予想を上回る希望者が集まったため,急遽受講者を増員し,18名での開講となりました。1日目は岩石・鉱物の講義を受け,基本を学びました。2日目は数多くの岩石・鉱物のサンプルが準備され,受講生たちはルーペを使って観察し,肉眼鑑定を行いました。また,塩酸や過酸化水素水をかけて鑑定する方法など様々な手法も紹介されました。
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岩石の解説を担当する在田氏 |
鉱物の解説を担当する三浦氏 |
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(総合博物館) |