4月30日(木),大学文書館では,池田芳郎旧蔵写真109点を,ご息女の溝口百合子氏からご寄贈いただきました。
池田芳郎(1895〜1991)は,1920(大正9)年東京帝国大学理科大学物理学科を卒業後,九州帝国大学講師・助教授となり,1922(大正11)年物理学研究のため2年間にわたり欧米留学,帰国後の1924(大正13)年12月北海道帝国大学助教授として着任,翌年5月には工学部理学第一講座の初代教授となりました。その後,理学部創設準備に携わり1930(昭和5)年4月理学部物理学第二講座担任に就任する一方,工学部理学第一講座も兼務されました。流体力学,応用数学分野の研究で重きをなし,1954(昭和29)年防衛大学校数学物理学主任教授として転出されるまで,工学部・理学部において後進の指導に尽力されました。
この度,受贈した資料は工学部・理学部関係写真です。工学部については,機械工学科・電気工学科・土木工学科・鉱山工学科・燃料工学科・生産冶金工学科の1928(昭和3)年〜1945(昭和20)年に卒業した学生写真が揃っています。工学部前庭や教室内で撮影された集合写真,各学生の証明写真です。
理学部については,理学部創立記念写真のほか,物理学科第1期生(1933年卒業)〜第14期生(1945年卒業)の集合写真がほぼ揃っています。卒業記念写真には,池田芳郎教授のほか,茅誠司,中谷宇吉郎,堀健夫,梅田魁,古市二郎など往年の物理学科教官の姿も見られます。
今後,受贈資料については,大学文書館において大切に保管し,沿革資料として活用いたします。
|
 |
 |
工学部第1期生 |
物理学科第1期生卒業記念
(1933年) |
|
(大学文書館) |
|