ひらめき☆ときめきサイエンス〜ようこそ大学の研究室へ〜
「身近なくだものの品種改良の科学」を開催
7月25日(土)に日本学術振興会の支援を受けて「ひらめき☆ときめきサイエンス〜ようこそ大学の研究室へ〜」【身近なくだものの品種改良の科学】を開催しました。これは,科学研究費補助金による研究成果をもとに,小学校高学年から高校生を対象に,体験的なプログラムで大学の最先端の科学に触れてもらおうという企画です。
私たちは,その場を北方生物圏フィールド科学センター・生物生産研究農場・余市果樹園に設定しました。果樹園では研究によって生み出されたハスカップが栽培されています。科学研究費補助金の対象となっている研究は,ハスカップの形質改良に関するものです。この研究の対象であるハスカップを新鮮なまま木から直接収穫してもらい,実際に食するところから研究を理解してもらおうと考えたのでした。生のハスカップの収穫期は年に2〜3週間ほどで,この貴重なタイミングを逃さないように開催日を設定しました。
高校生を対象に募集を行いましたが,中学生,小学生からも熱い要望があり,応募者全員を受け入れることにしました。余市果樹園で開会を宣言し,まずは果樹園の散策を行いました。技術職員の丁寧な解説が好評で,たくさんの質問を受けながらハスカップ園まで進みました。ハスカップ園では,実際の果実評価の実験を行いました。糖度計による果実評価を課題とし,ハスカップの味の広がりを体感できたと思います。その後,果樹園の管理に重要な働く機械の実演,サクランボの味覚体験,ブドウ棚の下での昼食タイム,共同研究のパートナーである「きのとや」から提供を受けたハスカップ菓子の試食会,接ぎ木体験,荒木教授による説話などのプログラムをこなしました。晴れて全員が未来博士号の授与を受け,アカデミアの高揚をまといながらの散会となりました。
このプログラムには技術職員,事務職員,学生の無私の貢献が甚大だったことを留めておかなければなりません。そして若い生徒の中に何かしらのサイエンスのタネが芽生えたらとしたら,このプログラムは成功です。参加者の皆さんとまたいつか会いたいと願っています。
糖度計を測定しています。見えるのは未来。
果樹園の必需品,高所作業車を体験!
意外に高く感じて慣れないと怖いです。
未来の博士たちと記念撮影。
お疲れさまでした。
(北方生物圏フィールド科学センター)